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翡翠と白鷺(青)-5
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髪の毛を染めて1週間もしないうちに恐れていた事態が起こってしまった。
帰りのHRで先生に風紀からの手紙が来ているからと渡されて、中を開けてみると風紀室への呼び出し状が入っていた。
テストの順位は上位だから罰則の般若心経を写経するだけで許されるとは思うけどプロレスラーが怖い。
先輩の圧力なんかに屈するつもりはないけどただのプロレスラーじゃなくて般若で修羅のおまけ付き。
怖がるなっていうほうが無茶だ。
物っ凄く行きたくないけどプロレスラーの所に出頭しないと生指に送られてバレーボールで痣だらけにされるって聞いたから仕方なく風紀室へ行くことにした。
やーだーなー。
誰か一緒に怒られてくれたらすごーく気は楽なのに、クラスで呼び出されたのは俺ひとりだけ。他のクラスのやつとか先輩とかいっぱいいるといいなぁ。
そうだ! 誰か来たら一緒に入ってったらいいや。
近すぎず遠すぎず風紀室への出入りが見える場所に陣取ってスマホを弄りながら壁に凭れていると、上級生っぽい背の高い人が目の前を通っていった。
よし!
入れ、入れ!
入ったー!
一瞬チラッと見ただけだけど制服を着崩して、ネクタイなしで第2ボタンまで開けて、前髪が顔の半分ぐらいまであったから、この先輩の後に入れば茶髪だけの俺は目立たないはず。
グッジョブ、名前も知らない先輩!
ドアをガラガラっと開けると、中では10人ぐらいが写経をしていた。
俺より明るい茶髪の人も何人かいるし、ピアスを5個ぐらいしてる人もいる。
さっき入っていった先輩も写経をしている。
何だ、こんなんだったら俺余裕じゃん。
プロレスラーはどこかな。今なら負ける気がしないんだ~!
あーっ!!
プロレスラーもとい風紀長の姿を探していた俺は、椅子に座っているメンバーの中に意外な顔を見つけた。
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