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キケンなお詣り-5
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恋愛成就のお守りを買いに行ったきり戻って来ない虎太郎を召喚するべく大声で叫んだ。
悠夜おじちゃんが虎太郎に「俺が呼んだら3秒で来い」ってよく言っててその通り数秒でスッ飛んで来るから。
だけど3秒経っても10秒経っても虎太郎が来る気配はない。
ここからじゃ聞こえないのかな。
「虎太郎~っ!!」
もう一度渾身の力で声を張り上げた。
変態男から走って逃げながらだから叫ぶのも大変なんだよ。
肝心の時に居ないんだから、まったく!!
やっぱり、俺の付け人じゃないから呼んでも来ないのかな。
それ以前に戻って来るのが普通に遅すぎるよ。
お守り1つ買うのに何分掛かってるんだろ!
まさか、お守り買うだけ買って用は済んだとばかりに帰ってないよね?
お守り売り場まで走れば虎太郎じゃなくても人は居るから助けを求めることができるけど、それまでの直線を捕まらずに走りきる自信がない。
変態男に捕まったらどんな目に遇わされるかと想像しただけでぞっとする。
神社の由来が彫られた石碑やら色々立ってるところをぐるぐる回って変態男から逃げながらお守り売り場の方に目を向けるけど誰も来る気配がない。
早く~!!
普段こんなに走らないからしんどいんだよ。
変態男もそろそろ顔に疲れが滲み始めて来たけど俺ももう無理っ!!
「あ!」
突然視界に人影が現れたと思うと、砂利を踏む音と共に怒濤の早さで突進してきた。
「虎太郎!!」
待ちに待ったヒーローの登場に俺の身体から力が抜ける。
「虎太郎、こいつが俺の太もも触ろうとした!」
虎太郎はメガネ掛けてないんだけど、この時確かに見えないメガネがキランッと光った。
「この人に指一本でも触れたらその瞬間から貴方は沢井流の人間全員を敵に回す事になりますよ」
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