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聞きたくない
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あの後アイスを食べた僕たちは体育館に移動していた。
「えー、今年も始まりました!告白大会!さて、何組のカップルが誕生するのでしょうか!?」
司会の人がマイクを手に話し出すと、体育館内は凄まじい熱気に包まれた。
「えー、まずは一番!佐々倉真依さん!」
ステージに上がった真依さんはマイクを受け取り、想い人の名を呼ぶ。
「黒瀬 初春君」
…っ!?え、初春!?
生徒が一斉に此方を振り返った。
「は、初春。呼ばれてるけどどうするんだ?…」
僕は顔をひきつらせながらも笑顔で聞いた。
「ステージに上がればいんだろ。」
「…」
「じゃ、ちょっと行ってくる。」
そう言って僕の前を通りすぎ、ステージに向かってしまった。
なぜだか僕は、その時初春が遠くに行ってしまう気がした。
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