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聞きたくない
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やはり初春はモテる。そりゃ告白大会で告白されても可笑しくない。
だけど嫌だ。初春と女の子が並んでるだけで、自分は場違いなんだと思い知らされる。
初春と女の子が笑いあってるだけで、自分はあそこには入れないんだと、改めて感じる。
何言ってるんだよ僕は…
あぁ、そうか。僕は初春が好きなんだ。
胸が苦しいのも、涙が出そうなのも、今にも此処から逃げ出したいのも、全部初春のせいなんだ。
女の子は問いかける。
「初春君、付き合ってください。」
大人なしめの可愛い子だ。
顔赤くして俯いて…
初春も満更でもなさそうで。
怖い。嫌だ。このあとの展開が読めてしまう。
嫌だ、聞きたくない。
お願い、言わないで。付き合うよって言わないでほしい。
「ん、いいよ。」
そんな僕の期待をいとも簡単に打ち砕く。
ぁーあ。聞きたくなかった。きっと今の僕の顔は不細工だろうな。涙、止まらないや。
僕は足早に体育館を去った。
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