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例えば今、このビルの屋上から飛び降りたらどうなるだろう?
40メートル下のコンクリートに落下した衝撃で、骨は粉々に砕けて皮膚は引き裂け、体内を巡っていた血は吹き出して俺の死体の周りに溢れる。
そんな想像をして、小さく口元だけで笑う。
あと一歩。
この楽しい想像を実現させる為に。
一歩踏み出せば。
終わりのない答え探しみたいな毎日にサヨナラできる。
簡単だろ?
もう一歩、踏み出せばいいだけだ。
視線を落として汚れたスニーカーを見つめる。
だけど、その足は動かない。
死への恐怖っていう本能に負けて、今日も俺は残酷でバカバカしい日常に帰るしかない。
こんな日常を、それでも死ぬよりはマシだって思ってる自分に絶望しながら。
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