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突然だが、クラス分けの説明をしようと思う
学年は6学年あり、下からC 、B 、A、Sの4クラスに分かれている
クラスは主に入学試験の結果と階級で分けられており、B、Cは入学試験の成績で、Aは階級次第、Sは階級も試験の結果も上位の者となる
もっと分かり易くすると…
↓
Cクラス=才能あるよ!ガンバっ!(〃ω〃)
Bクラス=君、天才?天才なの!?(///∇///)
Aクラス=フッ…所詮、金と地位か……(  ̄▽ ̄)
Sクラス=金持ちで天才だとっ!?(゜ロ゜;ノ)ノ
…………となる
クリアはBクラスだ
さて、自分の席に座ったのはいいが、早くも先程のクウとのやり取りが広まっているようで、好奇の目が向けられているのが嫌でも分かった
これは面倒くさいことになりそうだ
「ねぇ―」
案の定、一人の生徒が他の生徒に背を押されて此方へ来る
なのでドンッと鞄から本を出し、わざと表紙が見えるようにして本を開いた
題名 ‘’世にも恐ろしい様々な呪い‘’
「………」
「なんか用か?」
「いえ……ナンデモナイデス…」
こんな物騒な本を読む人に、普通は声をかけない
すごすごと下がる生徒に満足げに頷き、時間がくるまで本を読もうとしたのだが、どうやら例外がいたらしい
「なんや、物騒なもん読んどるなぁ」
先程の赤髪が話しかけてきた
「こんなん読んどったら友達ができひんやないか。周り引いとるで」
無視して読み続けたが、赤髪は気にせず続ける
「もしかして、わざとか?人付き合いって面倒やからなぁ。うん、分かる分かる」
「……分かるならほっといてくれないか?」
「でもな、それじゃああかん!ええか?人付き合いはものっそい大事や。助けてほしい時に助けてくれるし、ええことづくしや」
その言葉に、クリアは赤髪を見た
• •
助けてほしい時に助けてくれる?あの人族が?
「本当か?」
「そうや」
本当にそうなのか少し興味が出てきた
試しに人付き合いをやってみてもいいのかもしれない…
そう思ったクリアは、赤髪に聞いた
「どうすればいい」
「この後担任の先生が来たら、高確率で俺達一人一人自己紹介をさせる筈や。自己紹介は第一印象が決まるからな。まずはそれで自分を知ってもらうとええ」
成程と頷く
自己紹介は初めてだが、頑張ろう
**********
「おぅ、皆席に座ったな?」
本を読み始めて30分後、漸く担任の先生が教室に入ってきた
瞬間、生徒達の黄色い悲鳴が沸き上がる
耳を抑えながらクラスを見渡したが、やはり全員男……ほんとに、どっから声を出しているのだろう??
しかし悲鳴を上げるだけあって、先生は長身で顔もイケメンの分類に入ると思えた……だが、なんと言うか…先生に見えない先生だった
そう、まるで……
「ホストにしか見えへんなぁ」
「おいそこ!ホストはないだろうがっ!!」
赤髪の言葉に、先生はバンッと教卓を叩いた
何故か涙目になっている
「俺だってなぁ!着たくて着てるんしゃないんだよ!似合うからって他の教師に無理矢理着せられて……くそぅ(泣)」
成る程、どうやらこの先生は弄られキャラとして定着しているらしい…憐れな
「先生……可哀想…」
「先生!泣かないで!似合ってます!」
憐れんだのはクリアだけではなかったようで、生徒達は懸命に慰めの言葉をかけていた
ところどころ、可愛いやら萌えるやら声が聞こえたのは気のせいだろう
暫くして担任……アカツキというらしいが、復活し、赤髪の言う通り、生徒一人一人の自己紹介が始まった
どうやら隣の赤髪はツバサと言うらしい
何故かこっちを見て、ヨロシクなぁと言われた
ヨロシクするつもりはないので、ヨロシクと言われても困る…無視しておこう
「次は…クリア君」
とうとう自分の番がきたので、クリアは立ち上がった
**********
「終わったところで丁度時間だな。これから寮決めを行うから付いてこい」
自己紹介が終わると、さっきまでイスに座っていたアカツキがそう言って立ち上がった
「寮決め?」
首を傾げると、ツバサが呆れたように言った
「なんや、寮決めも知らんのか?今日から俺達は寮生活になるやろ?寮決めは名前の通り、今日から6年間お世話になる寮を決める行事や。どうやって決めるのかは知らんけどなぁ。という事で、ほい」
なにが、という事でなのかは分からないが、突然差し出された手の意図が分からず首を傾げる
「…その手はなんだ?…ツバサ君?」
そのまま動かなかったので、仕方なく聞くとツバサはニッと笑った
「おっ!早速名前覚えてくれたんか?嬉しいわぁ~。俺な、クリアのお友達になりたいなぁ~って思っとってん」
そう話すツバサに、笑顔を返す
「そうか。では断る」
「断るんかいっ!って、何でや!?」
「友達とは、同じ考えを持ったり、行動を共にしたりいつも親しくつきあっている人を言う」
ツバサは首を傾げた
「つまり?」
「今日逢ったばかりなのに友達はちょっと…」
「まさかのそんな理由!?」
「おいそこ!早く来い!」
アカツキに呼ばれ、まだ差し出されている手を退けて、席を立ち廊下に向かう
茫然としていたツバサも慌てて後を追った
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