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理事室は最上階の更に上にあった
詳しく説明すると、絵がかけられた壁の1つが秘密の通路の隠し扉になっていて、その先に描かれた魔方陣で更に上の階にある理事室に移動する
馬鹿は高いところが好きだと前に何処かで聞いた事があるが、本当だったみたいだ
「入学してみて、この学園はどうかな?」
コーヒーとお茶菓子を差し出しながら理事長は聞いた
それを然り気無くどけながら即答する
「最悪」
「……最悪と即答されたのは初めての経験だな…」
「良かったな。貴重な経験ができて」
嘘でもいい学園だね!と言って欲しかったのだろうか?
「それで、何でこの学園に俺を呼んだんだ。お前の行動ははっきり言って脅迫に近い」
正直に言うと、ギルドカードが戻ってきたので学園から出て行きたい
「それはね…クリア君にしか頼まない頼みごとがあるからなんだ!」
「頼みごと…?」
嫌な予感がする……
「この学園は生徒の自立やチームワークを鍛えるために生徒任せにしていることは知ってるね?」
「あぁ」
「そして、その生徒達を纏めているのが生徒会と風紀委員だということも?」
「知っている」
「それじゃあ、その決め方が ‘’抱かれたい・抱きたい男ランキング‘’ で決められているということは?」
それを聞いて、一瞬思考が停止した
『『『『「はぁ???」』』』』
俺の反応を見て、理事長は笑う
「普通はそうなるよね。なんじゃそりゃってww」
「いや、笑い事じゃないだろ。崩壊してるだろ、この学園」
「それがね!驚いたことに、崩壊しなかったんだよ!本当に不思議。学園の七不思議に入ると俺は思ってる」
「そうか?崩壊の危機を感じながらも見守っていたお前の頭の中の方が七不思議にピッタリだと思うぞ?」
ここまで言って気づいた
・・・・・・・
今、崩壊しなかったって言ってなかったか?
「約半年前かなぁ?一人の生徒が編入したんだ。その生徒がなんというか……そう、変わった子でね?最初は生徒達にかなり嫌われていたんだけど、どんな手を使ったのか生徒会役員数人を虜にしてしまって……」
「…それで?」
「まぁ恋愛は自由だから私達も放っといてだんだけど、恋に怠けて生徒会の仕事をほっぽりだしてしまうようになってね……」
『なんか面倒な内容になってきたんじゃない?』
妖精の言葉に頷く
警戒している中、理事長は話を続ける
「今は殆ど機能していないんだ。更には生徒会の親衛隊も刺激されちゃって、風紀委員長のお陰で平和だったというのに、また荒れてきて……」
此処までくれば何を頼みたいのか嫌でも分かった……逃げよう!
そう判断し、立ち上がろうとした瞬間
「クリア君!!!」
逃がすかというかのように、ガシィッと、いきなり両腕を掴まれる
な……なんて素早い動き…!!捕まった!!!
「離っ…!「どうか生徒会補佐として生徒会に入って、この学園を元に戻して欲しいっ!!!」
くそっ、やっぱりかっ!!嫌すぎる!!!!
俺は掴まれた手を振りほどこうと必死に暴れた
しかし、理事長の手はまるで岩に挟まれたかのようにガッチリと固く…………離せぇぇぇ!!!
「お願いだ!私を助けると思って生徒会に!!!」
「なら尚更拒否するっ!」
「何故だい!?!?」
「分からないとは随分とおめでたい頭だなっ!!」
誰がギルドカードを人質にし、無理矢理学園に入れた奴のお願いなんか聞くかっ!!
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