アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
51
-
「そういや2人は‥一周忌来るの?」
「もちろん!」
「オレも!手伝うっ」
「‥」
放課後
昼ご飯をファミレスで食べる事にした俺達はドリンクバーを啜りながらの会話。
「なあ‥」
「?」
「ありがと‥な」
「何がー?」
「いや、ありがとう」
「‥」
感謝してる
側に居てくれて
隣で笑ってくれて
それが支えになってた。
何気ない日常が俺の大切な‥大切な時間だった。
「永久、ちょっと大人っぽくなった?」
「‥そうか?」
「ふっふー、あれでしょ?なんかあったんでしょ?」
真面目な顔で首を傾ける桃と、にまにま顔で頬杖を付く壱に攻撃を開始。
「壱の担任、また袴田先生だよな」
「うっ‥」
稔さんは二組の‥壱のクラスの担任になり、俺はやっと毎日稔さんの顔を見るという耐え難い事は無くなる訳で‥
「袴田先生良い先生だし良かったよね、いっちー」
「全然良くないよっ!
抗議したんだ!俺が三組じゃないのはおかしいって!」
「‥言ったのかよ」
呆れて溜め息が出る。
「もちろん!そしたら無理だって!俺やっぱり袴田先生嫌いだっ!すぐ怒るし、雰囲気怖いし」
「オレ怒られた事無いよ?」
「不公平だっ!袴田先生はオレを敵と見なしたんだ!」
一年も経つとこいつのオーバーなリアクションにも慣れてくる‥。
「‥一応言っておくけど、怒ってるんじゃなくて注意だ注意。学年主任のクラスならもっと言われてるはずなんだ。まだ優しい方だと思うけど‥」
「俺注意されるような事してないし!」
「してんだろ。廊下で騒いだり宿題忘れたり、それに金髪も注意対象だろ?」
「オレはいいんだよ!地毛だからっ!」
「根元黒いけど?」
「‥太陽の光で光合成して金髪になるのっ」
「光合成したら緑じゃね?」
「いいのっ!
大体さ!何なのあのストレートヘアー!ツンツンしてキューティクルつやつやとか馬鹿じゃん!」
壱は稔さんに苦手意識があるらしく嘆き気味‥
俺は多分‥二年生になったこの一年もこうやって、この二人と時間を重ねていく。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
51 / 69