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「永久」
「んっ‥」
もうどのくらいの時間繋がってるのか分からない程‥体を重ねてる
30分くらいかもしれないし何時間かもしれない、圧縮されたような濃密な一秒が愛おしい
「稔さん‥」
「ん?」
「‥手」
「ん。甘えん坊になったね、疲れた?」
ふふっと優しく笑う稔さんは俺の手に指絡めて握ってくれる。繋がったままの穴がジンジンと痛んだ。
「‥稔さん」
「?」
「‥すき」
稔さんの影の中に身を隠す俺は、握った手に顔を擦り寄せて‥痛みさえも愛おしく欲しがる。
「大好き、稔さんっ」
「永久」
「んっ‥稔さん、ぎゅって‥してっ」
「可愛い」
繋いでいた手を離して稔さんに両手を伸ばす。もっともっと近付きたいから‥抱き締めて欲しい。誰よりも何よりも側に‥
背中と首の下に回り込んだ腕が俺を少しだけ引き寄せて。首に回した腕で稔さんを限界まで引き寄せる。
「!?」
「ん‥っ」
ビクッと体を反応させた稔さんが逃げないように腕に力を入れて首筋に吸い付き続ける。
「永久、逃げないから」
「っん‥だめっ」
「っ‥」
ぎゅっと抱き締めたままいやらしい音を響かせて幾つもの赤い痣を作っていく。
こんな行為、何の意味も無いのに。いずれ消えてしまうのに‥それでも主張する、独占欲に飲まれたこの行為が、心地良く俺を満たしていく。
「‥ん、は‥んん」
「そんなマーキングしなくても、俺は永久だけの物だよ。」
「っん、だめ‥まだだめっ」
首筋から胸元に移り舌を這わせながら気の済むまで赤い花を散らして。
「はあっん‥っ」
「満足した?」
「ん‥満足、したっ」
赤く染まる肌を指先でつっとなぞり稔さんを見上げると稔さんは照れて笑った。
「?」
「いや‥ホント可愛いと思って。永久が俺にこんな事したの初めてだから」
「‥」
「永久?」
「俺‥独占欲あるのかも」
「‥くっははっ!」
一瞬目を丸くした稔さんは可笑しそうに笑う。
「??」
「こんな跡付けてから言う台詞か?アホだな!」
「うるさいな、吸われて俺の中でまたデカくなったくせに」
「もう動きたくてしょうがない。」
「あっんあっま‥待って、あっ」
「無理」
「あっああっや、あっ」
「永久、愛してる」
「っ!」
息が詰まるような、時間が止まったような‥それでも聞こえた。ちゃんと聞こえた。
溢れる気持ちは言葉の変わりにホロリと雫を落とす。
「稔さっ‥稔さんっ好き‥すきぃ」
「そこは愛してるだろっ?」
「っん‥愛してないっ」
愛なんて重く大きな言葉を口にする自信がない。
「でもっ‥信じてるから、自信あるっ」
「っ」
「稔さんを好きな‥っ自信あるっ」
「永久っ」
自信あるよ
だってこんなにも好きで大好きで、愛なんてそんな安っぽい言葉なんかよりも大きな気持ちを確かに感じるんだ。
「愛してるなんてっ‥言ってやらないっ」
「じゃあ‥いつか言ってっ」
「んっは‥っいつか‥ねっ」
でも、愛なんて言葉で満足してしまうなら俺は一生‥愛してるなんて言ってやらないから。
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