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「んーっ…」
朝、目が覚めて始めに目に入ったのは、正座をしている奏だった。
「…奏!?」
「怜央くん、おはようございます。本当にごめんなさい。」
そのまま頭を下げて土下座した。
「え、奏…?」
「できれば、忘れてください」
そう言われて、昨晩のことを思い出す。
目が覚めて冷静になって、こうなったわけか。
「奏、とりあえず顔あげて」
顔を…というか、頭だけ上げて、顔はうつむいたままだ。
「…どこまで覚えてるの?」
「全部、です」
「え、…それって、自分から誘ってきたこともキスしてきたことも、俺にちんこ触ってって言っ…」
「わぁぁぁぁぁ!!!」
ちょっとからかうと、案の定真っ赤な顔で、俺の言葉を遮った。
「言わないで!もういい、そう、それも、その後も全部だからっ!」
「…何で忘れて欲しいの?」
「……恥ずかしい」
消え入りそうな声でそう言う奏は、昨日とは別人だ。
酒ってこわい。
…まぁ、あんなえっろい貴重な奏、忘れるわけないけどね。
「…俺しか知らないのに?」
「もうやだ…っ」
俺を見ることなく奏が立ち上がり、部屋を出ていこうとする。
「おーい、奏?」
「…なに」
ドアの前で立ち止まってくれるあたり、ほんと可愛い。
「朝だけど、俺もう一回した…」
「絶対やだ!」
またも俺の言葉を遮って、今度は部屋を出ていった。
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