アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
***
-
学校の門をやすやすとくぐり抜け、
階段を一気に上がり、すぐに教室の前まで来た。
だが…もう教室の前なのに、なかなか中へと入らない。
やっぱり雅也は、抵抗あるみたいだ。
俺は雅也の手に少しだけ触れて大きくうなづいた。
雅也もそれに続いてうなづくと
教室の扉を開いた。
しーん…
クラスは、静まり返っていた。
人はいっぱいいるはずなのに、みんな喋らずにこちらを見る。
「っち、また来たよ」
一人の男子が呟くのと同時に周囲の邪気の目線がいっきに雅也へと集まる。
雅也は、さっきまで笑っていた顔を一瞬にして暗くした。
「来て悪いかよ」
雅也の代わりに俺が口を開いた。
そしてそんな目線を無視するように避け、自分の席に着くとわざと大きな音を立てて椅子を引いた。
そして、座る。
辺りを一面見回すと周囲の目線はやはり俺ではなく雅也にいっていた。
雅也も席についたのだが、なかなか座らない。
俺はおかしく思い、雅也の席に向かう。
「なんだよこれ!!」
俺は思わず声を上げた。
『ビンボードロボウは学校に来んな!』
と、机にチョークで大きくそう書かれていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
6 / 16