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初めての夜2
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女のような声を恥ずかしいと思えていたのも初めのうちだけだった。
途切れることなく、しかし苦しくなる一歩手前で快楽だけを与えられて、筑紫は無我夢中で声をあげていた。
のけぞりさらけ出された筑紫の喉仏を一舐めして、露朱が体を起こす。
「ああ!?」
挿し入れた指をそのままにペニスを掴まれて、筑紫は声をあげて大きく震えた。
筑紫のものは先程の露朱の口淫によってすでに勃ちあがっており、尻をいじられても萎えてはいなかった。
「あっ!だ……め……あっ!イ……!」
二ヶ所を同時に攻められて、耐える間もなく筑紫は昇りつめた。
「―――っ!」
息を詰まらせた筑紫の体が大きくのけぞる。
吐き出したばかりのペニスを、最後の一滴まで搾りとるように扱かれて腰が震えた。
露朱の指がゆっくりと引き抜かれる。それすらも刺激になって筑紫は小さく声を上げた。
射精後の疲労感にぐったりと体を寝具に沈め、深く息を吐く。
眠ってしまいそうな疲れと心地良さだった。
なかなか整わない呼吸のまま薄く目を開けると、こちらをうかがうように見つめる露朱と目が合った。
柔らかく微笑む露朱を見て、筑紫は突然とても恥ずかしくなって顔を真っ赤にした。
こんなにも美しい人の前で自分はなんという醜態を晒してしまったのだろう。
そんな筑紫の気持ちを察してか、露朱は筑紫の髪を撫でながら慰めるように口付けた。
舌を深く差しこまれて咥内を探られる。筑紫は一度達して引いていた熱が戻ってくるのを感じた。
「……っ、んっ……あ……」
潤滑油が足された露朱の指が再び筑紫の中に挿入される。
一度その形を覚えた穴は、すぐに異物であるはずのそれを受け入れ開かれた。
しばらくほぐすように動かされた後、指を増やされてさらに穴を拡げられる。
三本の指が十分になじんだのを確かめると、露朱は指を抜いた。
刺激がなくなりほっと息を吐いていると、露朱に腰を少し持ち上げられて下に枕を挟まれた。
筑紫の足の間には露朱がいて、腰を密着させるように進めてくる。
筑紫の足は自然と持ちあがり、間から露朱の顔が見えた。
指ではない固いものが尻に当たり、筑紫は無意識に息を止めた。
体の強張りを感じたのか、露朱は筑紫にキスをして唇を割り開いた。
「ゆっくり、息して……吸って……吐いて……そう、上手」
「……う……ああっ」
力が抜けた瞬間を見計らって露朱がゆっくりと侵入してきた。
指とは違う固さと熱さに、すべての感覚が支配される。
「んあっ!ああ……!」
「はあ……全部、入ったよ」
少し上擦った声で露朱が言った。
筑紫は思わず自分の中のものを締め付ける。搾られる感覚に、露朱が小さく声をもらした。
奥深くに露朱の熱を感じ筑紫は震えた。
「筑紫?」
露朱に頬をなでられて、筑紫は自分が泣いていることに気づいた。
痛いからでも苦しいからでもなく、嬉しくて筑紫は涙を流していた。
ずっとこうして抱いてもらうことを夢見ていた。
きっと露朱にとって筑紫はただの客の一人でしかない。でもそれでもよかった。
男娼と客という関係の一夜だけの交わりであったとしても、筑紫にはそれで十分だった。
露朱は筑紫の涙を見ても何も言わなかった。
一度だけ筑紫の目蓋に口付けを落としてから、慎重に腰を動かし始めた。
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