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驚愕
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白椿へ三週間ぶりにやってきた筑紫は、 津義に連れられて露朱の部屋へと向かっていた。
露朱は今日、体調が良くないらしい。
「お客様のお相手をできないのですが、それでもよろしいでしょうか」
「え、大丈夫なんですか?」
「露朱は筑紫様に会いたがっております」
そう言われて、行かないわけにはいかなかった。
部屋に着いて、津義が扉を叩く。
中から聞こえた露朱の声は掠れているように思えた。
津義に扉を開けてもらい中へと入る。
「筑紫!」
「露朱、……!?」
筑紫は露朱の姿を見て、固まってしまった。
背後で津義が「失礼いたします」と言い、部屋から出ていく。
室内に二人だけが残された。
筑紫はその場から動けずにいた。
露朱は不思議そうに立ち尽くす青年を見つめている。
露朱の顔は元の顔が分からないくらい腫れ上がっていた。
手当てはされていたが、隙間から見える紫色の肌が痛々しい。
よく見ると、体にもあちこち包帯が巻かれている。
「筑紫、どうしたの?」
露朱に声をかけられて、筑紫はようやくゆっくりと歩み進んだ。
露朱が座る寝具へと、揺らさぬよう静かに座る。
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