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虫刺され 菊間宗介
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付き合ってかれこれ8ヶ月になるけど。
……俺はまだ睦月からの"好き"と言うコトバを引き出せずに居た。
でも……
俺には睦月の気持ちが解る。睦月も俺の気持ちは解っているハズで。
ベッドでウトウトしながら俺はそんな事を考えていた。
再び眠りにつきそうなその時……
風呂場から睦月の叫び声が聞こえて来たので、何事かと俺は飛び起きた。
慌てて風呂場に駆けつけると目元まで湯船に浸かり真っ赤になる睦月。
出てけと言われるが叫んだからには何かがあるはずだ。
風呂を見渡すが特に異常は無い…
女でも有るまいし、何をそんなに恥ずかしがるんだ?
湯船に浸かる睦月の腕を掴んで引っ張り上げた。
「えぇーーーー!?」
俺の方が大声をだし、白目を剥いた。
睦月の綺麗で有るはずの皮膚。上腕から手首にかけて酷くかぶれている。
口をあんぐり空けたまま固まる。
何?俺、何かやっちゃった!?まてまて、この斑点状……
アレルギー??宗介アレルギーになっちゃった!?
「は、離せよ!」
睦月の声に我に返る。掴んだ右手を離し、変わりに左手を掴み湯船から引っ張り出す。ここには無い!
再び左手を離し、次は右足首を湯船から引っ張り出す。
ボチャンっと音と共に睦月が頭から湯船に沈むが御構い無しに肌を見る。ここにも無い。
後は左足………
掴もうとした時に睦月に殴られた。
「溺れるわっごらっ!」
ゼーハーしながら睦月が湯船に直立したもんだから自然と股間に目が行く。
「ここも無事みたいだな…」
バチーンっ!
星が……キラキラ……思いっきり平手打ちされた。
再び睦月が湯船に身を隠す。
「いてぇ」
「……」
睦月コレ……ちょっとやりすぎたって顔してる。
確かに強烈な平手打ちだったけどな。
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