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target5-23.思惑
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快感に歪む表情。乱れた呼吸。
暗闇の中で静かに睨み上げる目は、昶の朱色より赤い。
それが強さとは逆の、危うさを持っている事を本人は自覚していないのだろう。
抵抗する力が弱まった颯都を壁に押さえ付け、自身のネクタイを片手で解き両手を縛る。
「それにオレ、知りたいんだよね。君がホントは何者なのか」
「ん、なの……、く」
返答しようとする間にも、昶は絶えず手で刺激を与えてくる。
…腕も解きにくいように縛られているし、物理攻撃は全部避けられるし、能力は……
思考を見透かしたように、颯都を観察する目が細められた。
「…これじゃ、能力も使えないでしょ?」
「!…は、なせッ」
嫌がる颯都の唇を塞いだ。
固く結んだ口に指を差し込んで抉じ開けると舌を絡める。
「は…、んっ」
拒絶感が強い颯都に構わず口内を犯し、弱い部分に執拗に弄る。
すると、嫌でも身体は勝手に反応してしまう。
昶が唇を離す頃、目の前には熱っぽい吐息を溢す颯都がいた。
「…エロ」
「っ違…」
「違わないよね?…こんなに反応して、さ」
「ンっ……止めろ…ッ!」
触っていた部分に強めに刺激すると、昶は颯都のズボンを脱がそうとベルトを外す。
足掻いても拘束から脱け出せないまま、反応部分が明らかになった。
暗がりでも触れば勃ち上がっている事が容易に分かるそれを緩く扱きながら昶が言う。
「本当に厭らしいよね…颯都は。ちょっと弄っただけで、すぐにイけちゃうんじゃない…?」
「んっ…そんな、事……ッあ!」
「いいじゃん…。気持ちイなら気持ちイって、認めちゃえば…?」
声を抑えようと唇を噛み、時折悔しげに睨んでくる目が堪らなかった。
堪らなく…煽られる。
颯都も的確な刺激を与えられ続ければ、自制心だけでコントロールするのが限界の所まで来ていた。
「く…、ん……っあ!」
…達する気がないのに達してしまった。
火照る身体を落ち着けようと息を整えていた颯都に、更なる快感が襲う。
壁の方に顔を向かされ、後孔に指が浸入してきた。
「…ッあ!?」
そのまま縦横無尽に中で動き回る指に翻弄され、抑え切れない声が洩れる。
それに精一杯になっていて、いつの間にか指とは違うものが宛がわれているのに気付かなかった。
「!…止め」
しかし、気付いた時には既に遅く、質量を持った昶のモノが入り込んできた。
「く、あぁ…ッ!」
「……ッ狭…」
「ッ馬鹿、早く抜け…!」
顔だけ振り向いた颯都が切なげに眉を顰め目を細めている。
昶は背後から見るその姿に、今までになく支配欲が疼くのを感じ、口元に笑みを浮かべた。
「…ムリ」
「な…、あっ!…く…ッ!」
反論する間もなく律動が開始され、熱の塊が連続して入口と奥を行き来する。
こんなの不快だという思いとは裏腹に、熱を帯びた身体が刺激を敏感に感じ取り、悪化する。
「あッ!く……止、め…!」
「…止めないでの間違いじゃない?こんな…深く銜え込んじゃってさ…」
「違……っは…、ン!」
「腰揺らして起たせて…やらしー身体だよね?」
耳元で囁きながら動きを止めず、滑りも円滑になれば腰を打ち付ける度淫猥な水音が響く。
聴覚で羞恥を煽られる颯都に追い打ちを掛けるように、シャツの中に浸入した手が突起を強く摘まむ。
絶えず襲い来る快感に成す術もなく、ただ必死に声を押し殺して屈辱に堪えるしかない。
「…そういうのが煽られんの、」
身体を震わせる様子が昶に更なる火を付けた。
あらゆる角度から突き回すようにして、激しく攻め立てられていた最中。
昶が放った言葉で、颯都は驚きに目を開いた。
「…ねぇ、颯都…俺と、付き合ってよ」
そしてそれに、本人自身が内心で一番動揺していた。
(どうしてか分からない)
(ただ…繋ぎ止めておきたい、なんて)
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