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target5-24.受難
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突然そんな告白を受けた颯都は多少困惑しながらも眉を寄せ、後ろを見る。
「何でお前と…」
「何でだろ…独占したいから、かな」
惚けたように首を傾げて笑うが、昶の眼は、今までとは違う欲望を映していた。
しかし、颯都はそれを受け入れるつもりは無かった。
快感に抗い、一層強く昶を睨む。
「…断る。俺は誰の物にもならねぇ…!」
「…あーそう」
断られるのも予想の範疇だったのだろう、ニヤリと笑うと陰茎を深く突き入れた。
「くぁ…ッ!」
抑える事も出来ずに颯都の口から喘ぎ声が溢れる。
律動を再開しながら昶は言葉を続ける。
「…誰のモノにもならず、複数から犯されたいんだ」
「違、う…!」
「だってそうだよね?…委員長には、身を守る術が少なすぎる…。
親衛隊付きのオレと付き合えば、少しは楽になるんじゃない…?」
…確かに、そうかも知れない。だが。
熱に浮かされた頭でも、颯都は判断力を失なっていなかった。
「…お前とは…付き合わない……っあ!」
そう答えた所で、突起を強く摘ままれた。
「なら…オレも手段を選ばないよ。颯都がオレのモノってこと、身体に教え込んであげる」
鼓膜を震わすいつもより低い声に、どうしても反応が隠せない。
主張する突起を弄られると、無意識に身体が震える。
「ふ…、ざけんな…ッ、俺は、風紀委員長だ…!」
「そんなの関係ないよ…颯都は颯都じゃん」
「ん、あっ!……く…ッ」
反論する手前で深くを貫かれ、無防備な声が出て急いで唇を噛み締めた。
…関係無い筈が、無い。
風紀委員長であり、校内の風紀を取り締まる立場の俺が、こんな事で…
「認めちゃいなよ…自分はやらしーんだって」
「く…ッ…、誰が…!」
止まない快感を送り続けられ、身体はその一つ一つに反応するのに、赤い眼の颯都は強く昶を睨んだ。
「ふぅーん…そっか」
目を細めた昶が、颯都の弱い箇所を激しく攻め立てた。
ひたすら堪えても、口から勝手に自分のとは思えない声が出る。
「く…ッあ……っ!」
理性ではどうしようもない快感についていけないまま、昶の熱が体内に注ぎ込まれる感覚に震えながら達した。
自分が自分ではなくなるようなこの行為が、颯都は堪らなく嫌いだった。
―――――――…
―――
―――――……
漸く風紀委員室に戻れた頃、颯都は心身共にかなり消耗していた。
「…只今」
「あ、お帰り、颯都」
書類から顔を上げた雪斗は、颯都の様子が違う事を直感的に感じ取る。
いつもはキリッとしているのに、雰囲気が怠そうというか…
「…何かあった?」
「いいや、何も」
コーヒーを淹れ、一口飲むと溜め息を吐く。
その悩ましげな姿が、どこか艶っぽくて…。
それで気が付いた雪斗は立ち上がり、颯都の腕を掴む。
「…雪?」
どうしたんだよ、と戸惑う颯都の疑問に答えず、手を引っ張って風紀委員室を出る。
聞いても無言を貫く雪斗の行動の意味がよく分からないまま、連れて来られたのは二人の自室。
「おい、離せって…!」
絡めた指が思いの外外れず、洗面所の方へ引っ張り込まれる。
ドアを後ろ手で締めた雪斗の第一声。
「脱いで」
「……は?」
聞き違いだろうか。
今、有り得ない言葉が聞こえたような。
そんな颯都の驚きを意に介さず、雪斗は話を進める。
「脱がないなら、俺が脱がせる」
「ちょ…、待て、雪!何でそんな話に…止めろ、落ち着けって…」
雪斗が迫ってくる、その度顔を引き吊らせた颯都が一歩後退る。
焦りを感じ、説得を試みたが聞く耳を持たない。
(何なんだよ…!)
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