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三十一話
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起きると鳥の囀ずりが聞こえた。
「寝過ごしたか……。」
回りは既に明るく、空が青く澄み渡っていた。
今日は土曜日で幸運だった。
全身が、特に腰と腕が痛かった。
机に伏せて寝るのは良くなかったか。
「やっと起きましたね。」
とフワッと誰かの髪が揺れた。
「立、立花先生……。」
宿泊研修の事件のせいで話すたび緊張するのが事実だった。
しかも今は二人きり。
眼鏡に手がかかった。
「ちょっと、眼鏡、返して下さいよ!立花先生!」
「どうしようかなー。」
ちょうど少し出ていた椅子に引っ掛かり派手に転んだ。
しかも入り口付近で。
その時ガラッとドアが開き、吹奏楽部の部長が鍵を取りに来た。
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