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いつの間に意識を失くしていたのだろう。
目を開けるとそこには知らない天井があった。
記憶が曖昧だ。
渡瀬先生と飲んでいて、それでどうして今こうなっているのかがどうしても思い出せない。
何の話をしていたのかもあやふやだった。
カチャリと音がして部屋に誰か人の入ってくる気配がした。
心臓が嫌な音を立てる。
ゆうは身体を硬くして息を潜めた。
「目が覚めましたか?」
落ち着きのある、でも低すぎないその聞き覚えのある声に、ゆうは睫毛を数回瞬いた。
「朔也先生…」
「よかった、そこはちゃんと覚えていてくれたんですね」
渡瀬先生の優しい声にゆうはホッと安心した。
「ここ、は…?」
「私の部屋です。ゆう先生酔い潰れて眠ってしまったので、家も近いとおっしゃってましたし、とりあえず我が家に運ばせていただきました」
寝てしまった?
そこまで酔っていた覚えは無いのだが、覚えていないということがつまりは酔っていたという証拠なのだろう。
ギシリとベッドを軋ませ、渡瀬先生が腰を降ろす。
ゆうは身体を起こそうとしてその違和感に気がついた。
二日酔いにしては身体が怠過ぎる。
支えようとした腕に力が入らない。
なんとか身体を横にするがそれ以上身体を起こす気力は湧かなかった。
「まだ薬が抜けきれてないんですね、、」
渡瀬先生の言葉に耳を疑う。
「く、すり…?」
「えぇ、少し寝ていただきました。大丈夫、毒ではありません」
薬を盛られているのに、毒じゃないから大丈夫ということはないだろう。
素直にはいそうですかとはいえず、ゆうは押し黙った。
「ゆう先生、あなたは本当に美しいですね。妖艶だ」
渡瀬先生の長い指がそっと頬を撫でていく。
動かない身体にゾワゾワと悪寒が走った。
やめろと怒鳴りたくても喉が引きつるだけで声が出ない。
それをいいことに指が喉元を通って胸まで下りていく。
指の腹が絶妙なタッチで肌上を滑り、感じまいとしても神経はその動きを敏感に感知して全身が粟立った。
指先が徐に胸の突起に触れると反射的に身体が跳ねる。
「人形のようなゆう先生が好きでした…いや憧れていました。DVDを見ながらあなたに自分を投影していた…それがまさか直接知り合うことができるなんて…」
渡瀬先生はうっとりとした声でそういうとゆうの身体を布団に押し付けた。
「あぁでも今のゆう先生も素敵です。どうか私の前で啼いて魅せてください」
「朔也…せんせ…っ」
ようやく絞り出した声はか細く、渡瀬先生の耳に届く前にその唇に呑み込まれてしまった。
「んっ…んん…っ」
渡瀬先生の薄い舌が歯列を割って入ってくる。
怠い身体はその力に抵抗する術を持っておらず、されるがままに淫らな欲望のこもった舌をゆうは受け入れた。
久しぶりのキスは熱く絡まりゆうの舌を蕩かしていった。
雄としての証である肉棒をもたげさせながらも、抱かれる雌としての本能が目覚めていく。
職場の先輩に無理矢理犯されて、それでも感じてしまう身体が憎くもあったが、身体を求められること自体はゆうは嫌いではなかった。
目の前の相手がまさとだったら、もしかしなくても自分から仕掛けていたかもしれないなと、ゆうは渡瀬先生の熱を感じながら、ぼんやりとそんなことを思った。
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