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密かな想いは胸を焦がして
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目覚ましの軽快なメロディが寝ぼけた頭に響く
時刻は朝の5時 今日はFBの家で実況の収録日だ
空は薄く霞み 陽が登り始めていた
白い無垢な光が窓から差し込んで部屋を照らす
「早く用意しないとな」
気怠い身体とは裏腹に脳は次の指令を繰り出す
ベッドを降り、顔を洗って 必要な物を鞄に詰める
久しぶりにFBに会えるというのもあって
用意にはさほど時間はかからなかった
朝食はあっちで食べれば良いだろう
どうせきっくんが何か作ってくれる筈だ
言い忘れていたが俺はFBに密かに想いを寄せている
自分でも何故あいつを好きになったのかわからない
いつから好きなんて聞かれても答えられない
知らぬ間に心を奪われていたからである。
心だけではない きっと自分の中の全てが
いつの間にか奪われていたのである。
こんな気持ち本人に言える訳なんてない
こういう時すぐ行動に移せない自分の優柔不断さに
腹が立つ。
伝えられたら少しは楽になれるのだろう
だが好きだと伝えた後は?
振られてしまったら?
『 嫌われたくない 』
この感情がどんな思いよりも心の中で勝ってしまう
だから今こうして一緒にいられるだけで満足してしまう。
これが俺の望んだ幸せであり未来なのだろう。
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