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「…っ隆虎さんっ…そんなに痛くっ…しないでっ…。俺逃げないからっ…」
「…それは、出来ない。いやっ…出来そうにない」
隆虎さんは俺の言葉にそう返しながら、俺の中をえぐるような動きでまた俺を攻めたてる。
「隆虎さんっ…!!いやっ…そんなに突かないでっ…!!俺壊れちゃうっ…!!」
「…楓っ…ごめん。…君を俺はっ…本当にっ…」
「隆虎さんっー!!」
そんな会話にならない言葉を俺は泣きすがるように叫びながら。
俺の中で、ドクドクとはじけるように放たれる生暖かい液体にこの身を震わせ…。
─この背徳的な行為に、俺はゾクゾクとした興奮と彼に支配されることに言い知れぬ喜びを感じ。
知らぬ間に俺も勢いよく股間から白い液体をコポコポと吐き出しながら。
「隆虎さんっ…!!俺もっ…すき…」と心の中の叫びを呟こうとしたら…。
目の前が突如真っ白になり。
…気がつけば、俺一人だけになって居たので。
俺は一体何があったのかわからないまま、薄暗い世界で輝くプラネタリウムの星を不安そうに見つめながら。
自分の体を抱きしめかのように触れると。
柔かな布の触感があって…。
俺はいつの間に服を着たのだろうか、いやいつの間に着せられたのだろうか…と思いながら。
ズキズキと痛む腰を抑え、ふらふらとしたぎこちない歩みで。
この霊廟のように静まり返ったプラネタリウムから俺は逃げだし、エントランスの方へゆっくりと歩きながら。
受付だと思われる場所にある電話に、手をかけようとしたら…。
なんとそこには。
一本の割れたウィスキーのボトルと中身の入った何処かの貴族が使っていたようなショットグラスが、おいてあって。
俺はそれを見て思わず泣きそうになった。
…何故ならそれは隆虎さんが俺のバーで一番好きだと言っていた銘柄のウィスキーだったからだ。
「…隆虎さんっ…なんでこんなことをっ…ほんとうに酷い、酷いよっ…こんなのっ…」
俺はそう苦しみもがくように言いながら、隣にあるショットグラスに手をかけて。
彼とすごしたバーでの思い出を、思い返すかのようにその中身を飲みほせば。
喉を焼けるようなウィスキーの味わいが口いっぱいにひろがって。
この酷い有様な自分にぴったりな味だとふと思いながら…。
エントラスの入り口から少しずつ差し込む朝日をぼんやりと見つめつつ、俺を心配しているであろう姉に電話をかけてから。
こう小さく呟いた。
「夜明け前に…ウィスキーを」
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