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何処からか可愛らしい子供の笑い声が、聞こえてきて。
俺はその声を不思議に思いながら、耳をすませると…。
「どうやったらいい人間を見分けれるの?教えて、教えてよ…イヴァン」
「どうやったら悪い人間見分けれるの?教えて、教えて…ザハール」
という同じようでどこか違う二つの声が、俺のバーの扉の前から聞こえてきたので。
俺は何故こんな時間に、こんな小さい子がいるんだ!?と驚きながら、
その可愛らしい声にまた耳を傾けると。
「…それはねザハール、叩けば良いのさ血が出るまで…。だって良い人間なら死なないもん」
「そうなんだ凄いね…。じゃあ僕も答えるけど、悪い人間を見分けるのなら沈めれば良いのさ。悪い人間なら浮いてこないよ、だって悪い人間はお魚の餌にされるべきだもん」
と可愛い声から予想がつかないぐらいの猟奇的な事を、こんなの当たり前だよねという感じにクスクスと笑っていたので、俺は思わず。
(今日は…なんでこんなに、意味がわからないことが起きるんだよ…)と
そうボヤきながら頭に手をあてて、不思議なこの現象から少し落ち着こうと考え。
目をゆっくり閉じて息を一つ吐こうとした瞬間、
「ねえ?…お兄さんは良い人間?それとも悪い人間…」
「イヴァンダメだよ、お兄さんじゃなくて浦霞楓って言わないと!!」
「ええっ…なんで嫌だよ!!どうせすぐにいなくなるのに…なんでわざわざ呼ばないといけないの、お兄さんでいいじゃん」と、
俺の側でニコニコ笑いながら話しかけてきたので。
俺は突如現れた獣耳のようにはねた黒髪を可愛く見せながら、後ろ髪だけを緑のリボンで一つに縛ったどこか俺の信仰する神アキツシマ様に似た可愛らしい双子の姿を、まじまじと恐れながら見つめると。
そんな俺の事など全く気にとめてない双子は…口々にこうお互い呟く。
「そんな事いうと…またラジーチィリに怒られるよ」
「なっ…!?…マジで…またペンギン服着せられて怒られるのは…やだ」
「だったら、こいつの事ちゃんと浦霞楓って呼ぼうね、わかったイヴァン」
そうザハールは指導するように言いながら、俺の方を指差して両目で色の違う赤と青の瞳を大きくさせるので。
「ちょっとさっきからなんなんですか!!」と、
俺は思わず怒るように言い放てば…。
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