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「わー!!怒った、怒ったね…という事は僕たちが見える人なんだね、すごいね!!ああ…だからか成る程」
とイヴァンはそう納得した顔をしながら言うので。
「…すごいってなんですか?って言いたいけど、それよりも君たちみたいな小さい子がこんなところ来たら駄目だよ…」
「ええー!!駄目なの?僕たちお兄さんなんかより遥かに年上なのに駄目なんだ」
「ちょっとまって年上ってどいう事かな…?」
ザハールが無邪気に言った言葉に俺は半信半疑な声でそう返せば。
「こいつ本当に、ラジーチィリが管理する地区の人間なのかな…僕たちのこと知らなさすぎてムカつく…こんなに似てるのにね」
「ザハール駄目だよそんな風に言ったら、人間なんてそんなもんだよ…だからさっさと仕事は終わらそうね、僕もこいつとお喋りするのもう飽きちゃったし」
そう口々に文句を言いながら、目の前にいる青い襟のセーラー服を水兵のように着こなした黒い双子は。
俺の目先の方へ対になるように、手を差し出してから。
こう歌うように言葉をつむぐ…。
『憐れな憐れな仔羊たちよ…お前の道は塞がれた…。愚か愚かな仔羊たちよ…汝らの希望は泡沫の夢…汝らの絶望は現世の理であり我ら終末の使いへの贄である…。さあ喜び歌え…汝は選ばれたのだ』
と天使のように綺麗な声でそう囁く。
俺はそんな美しい声に魅せられたかのように、何も考える事も動く事も出来ず…。
そこにいる見た目と声だけは天使なイヴァンとザハールに、導かれるかのように腕を掴まれ…。
ふと気がつけば、俺は全く知らないバーの入り口の扉のまで一人ポツンと立っており…。
何度目か数えるのも嫌になるぐらいの意味わからない状態に、俺はまた驚きながら恐る恐るバーの扉を開けると…。
なんとそこには…。
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