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「イヴァン様とザハール様の親だったんですね!! なんか納得しました」
「そうさ、僕はこの子達の親さ…そしてここでの王でもあるよ。ねえそうだよねフー君」
「その通りです…貴方様がここでの全て、いや…世界の全ての方が正しいですね」
隆虎さんは今までにないぐらい緊張した声で秋一さんにそう言いながら、俺の腰に回した手を静かにはなして。
「楓…何があってもこの方を怒らせないように…。じゃないと、お前はここで死ぬぞ」
と俺にだけにしか聞こえない声で告げるので。
「どいう事なんですか?…そいう風な人に見えないので」
「今はそいう風に見えないから、気をつけろって事さ楓…。だってああやってふざけてるのは全部演技で…本当はもっと怖くて冷静な、この箱庭世界の死を管理する死の騎士様なんだから」
「死の騎士…嘘、秋一さんが!!そんな…まさか」
俺は隆虎さんの忠告を聞いて、頭が一瞬真っ白になり…。
おでこからも、死の騎士への恐れが溢れたような冷や汗が滲み。
俺は訳も分からず、
(此処に、死が、死が、死がある…怖い、怖い…)
と畏怖の念に心を支配されながら、恐れた瞳で可愛らしい双子を可愛がる秋一さんの方を見れば。
「どうしたの楓君? そんなに怯えた顔して…別に僕は怖くないよ?そうだよね僕の可愛いイヴァン」
「はい、父様は怖くないです…むしろお優しいです」
「ありがとうイヴァン、ほんと可愛いなお前は…もちろんザハールも可愛いからな」
秋一さんはそう優しく言いながらも、目だけは笑わずに俺をじっと見返すので。
「いえ、怯えてなんかないですよ…あとほんとお子様大好きなんですね、秋一さんは」
と俺は引きつった笑みを浮かべながら、ほおを数回指でなぞると。
「まあね…さてと、こいう世間話は此処でバイバイして…邪魔ものは退散しようかな?というか退散しないといけないね。だってさ…お前らなんかと遊んでたら、僕の大好きな蜻蛉ちゃんへの愛の恋文送れないもん、だから好きなだけ二人でお話するといいよ…あとフラント、予定日が来るまで楓と居ても別に問題ないからね、じゃあアディオス」
と喋る隙を与えないぐらいの勢いでそう一気に言い放ち、小脇にイヴァンとザハールを抱えて。
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