アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
4
-
ルドルフはそう高らかに笑って嘲笑うかのように、隆虎に言い放つので。
「ルドルフお前っ!!バレちゃったじゃねぞ!この俺とヤリあいたいのか!?そうならここでヤッてもいいけど?」
「えっ…それは勘弁だな。フー君と殺し合うのめっちゃくちゃめんどいし、というか僕確実的にボコボコ血塗れ案件だし、それにヤりあうならフー君が抱きしめてる奴とすればいいじゃん」
ルドルフはニコニコとおちゃらけた口調で、無邪気な子供の言い訳のような言葉をブツブツと呟いて。
獰猛な獣が獲物を狩殺す瞬間に見せる、ギラギラとした鋭い視線を俺に向けるので。
向けられた俺は、思わず怯んでしまい。
「あっ…えっ…」という情けない声をあげながら、隆虎さんの胸に顔を埋めれば。
「うわぁああ…マジそれはないわ。マジで見ていて無理無理すぎだよ、本当にね!!だから二人して、この地獄のような世界を楽しめば良い!!」
ルドルフはそうありえないモノを見るかのような表情をして、この世界を呪うように大きく叫ぶので。
俺はどうして、この子はここまでそう思うのだろうかと…?
心の中でそう思いながら、俺を抱きしめてくれている隆虎さんを見上げれば。
「ルド…ごめんなっ…だから、お前はもう一旦帰れ!!これ以上俺たち終幕の騎士が罵りあっていても、意味がねぇから…あの人の元に帰れよ」
「…なんだよフー君、僕に同情してるの?ならさっさとコイツと遊んでないで、ちゃんと仕事しなよ!!ランゼルト様だって、怒ってるんだよ!!」
「はぁっ!?えっ…嘘っ…どいう事だよ!!」
隆虎さんは見たこともないぐらい驚いた顔をしながら、抱きしめている俺から手を離して、ルドルフの方をじっと見つめて。
「クソほんとどいう事だよ…。だってこの前、楓と一緒に居ても良い的な事を言ってくださったのに、何でだよ!!」
「フー君、フー君!!落ち着いてよ、ちゃんとその言葉の意味を理解してないからそう怒るんだよ。だってさ…楓と居ても良いだけなんでしょ?仲良くしても良いとかもなく、居ても良いだけなんでしょ?」
「あっ…くっ…その通りだ。ああ…そうだよ、あの方はそいう方だった…。アキツシマ様と一緒にいる時を多く見ているから忘れていたが、冷酷無慈悲の絶対的な我らの王。俺がただその真意を見誤っていたのか…」
隆虎さんは神に見放されたモノのような顔をしながら、口元に手をあてて心底落ち込んだ声音で、今にでも泣きだしてしまいそうに言うので。
「隆虎さん…泣かないで、俺っ…」と心配するように言葉をかければ。
「楓、ありがとう。俺は隆虎だから…。泣きはしないさ、どんなに苦しくてもね…」
そう隆虎さんは苦しそうに笑って言いながら、俺たちをずっと嫌そうな顔をして見ているルドルフに。
「ルド、あの方に伝えてくれないか?」と話しかけるので。
「良いよ!僕から伝えてあげるよ…イヴァン君たちを通さずにね」
「すまない、ありがとう…。じゃあ伝えておいて欲しい。支配の騎士フラント・キャロルは貴方様の真意を理解したと…そう言って欲しい」
「わかったぜ、ちゃんと伝えておくよ…だから、フー君。数少ない時間の中で存分に今後の事を話し合いなよ?これは僕からの優しい忠告さ!!」
ルドルフは悪魔のようにケラケラとそう笑いながら、まるで蜃気楼が消えるかのようその姿は跡形もなく消えてしまい。
残された俺と隆虎さんは、お互いの顔を見つめ合いながら。
この何とも言えない後味の悪い出来事を、どうやって今から解決しようかと俺は、賢くはない頭で考えようとすれば…。
「楓、そう無理やりこのことについて考えなくても良いぞ…お前には無理な次元だから」と隆虎さんに釘をさされてしまったので。
「…そう言わなくても良いじゃないですか、俺のような単なる人間でも…何か出来るかもしれませんし」
「残念だがそれは無理だ!!無理だからこそ…頭が痛くなる話だ。だけど今はこんな話をするよりか、もっと楓と違う事がしたい」
「えっ…ちょっと隆虎さん、これ以外にやらなきゃいけないことってなんですか」
俺は隆虎さんに少し怒ってそう言葉をかければ、彼は真面目な顔をして。
「…お前を抱くことだ」
「へぇっ…抱くって、あのっ…エッチ的な意味で、ですか?」
「それ以外にあるかよ!!俺は今どうしてもお前を抱きたいんだ…。お前だって俺に愛されたいだろう?」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
25 / 26