アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
歳の差パロ 10
-
やがて 冬が来て 春が来て
俺は 高校3年に進級した。
真弓さんとは着かず離れず ってとこかな。
でも 以前のように 夕飯を一緒に食べることもしなくなった。休みに 真弓さんとどこかに行くってこともなくなった。
マンション内でとか 学校でもすれ違うこともある。
向こうは おはよう とか こんばんは とか 必ず 挨拶をしてくる。それも にこやかに。
笑顔が 眩しくて 辛い。
一生懸命 平気な顔をするんだけど 笑顔をみると 俺は辛い。だけど 笑顔でいられる真弓さんは 何とも思ってねぇンだろうな。今まで 沢山の人間から 告白なんてされてるだろうし。傷つけないで 拒絶したことも 沢山あった ってことだろう?
気まずくならねぇように 相手を気遣うってことなんだろう?
まぁ 俺と真弓さんは 隣同士 御近所サン だから 曖昧にして 俺のことを やんわり 精神的に距離を置こうとしてるんだろうな。
俺だって そこら辺の処は 分かってるつもりだよ。
でも 真弓さんは
作りすぎたからご飯を食べに来ないか?
今日はS 市に行くから ドライブしに行こう?
元町に買い物付き合ってくれないか?
面白い映画を観に行かないか?
DVD 借りたんだけど観ないか?
新しいゲームの攻略を教えて?
ジーンズ買ったんだけどサイズが合わないから貰ってくれないか?
古いスーツあげるよ。
〇〇の洗剤切らしたけど借りれないか?
美味しいコーヒー貰ったんだけど。
俺を 構ってくれてる。
失恋した俺に悪いって思っているのか?
可哀想だから 度々俺を誘うのか?
そして これから関わりを段々と 少なくしていこうとしてるのか?
分かってるよ。
あんたは 優しいから 傷心の俺を 慰めてくれて 段々と ちっとずつ 距離を置いていくつもりなんだと思うよ。
でもさ かえってそれは辛いぜ。
なまじっか 楽しい思い出ってヤツが 有れば有るほど 離れ辛くなるだろう?
だからさ
アンタの 優しさを 拒否するよ。
告白は嘘っぱち って 言ったからさ。
今更なぁ。
けどさ やっぱり 好きなんだよ。アンタがさ。
真弓って人がさ。
時間が 経っても 変わらねぇよ。
だから 誘いのメールが辛いよ。
バイトで って 断る俺の辛さ
俺だって アンタに会いてぇ。
真弓さんとなら ガム買いに行くんだって 楽しいだろうよ。例え水一杯 一緒に飲むの 楽しいだろうよ。
一緒に風呂に入った 無自覚の あのときは幸せだったなぁ。
恥ずかしくて覚えてねぇけど、真弓さんのからだ 裸 よく見とけば良かった。記憶に残ってねぇよ。
逞しい背中しか 覚えてねぇ。
2人だけの車内で 寝ちまったときもあった。勿体なかったなぁ。
一緒のベッドで 抱き締められたこともあった。泣いて抱き締めて貰ってさ。
今なら 辛いよ。とても 出来ない。
好きな人と風呂入って ベッドインだもんな。
バイトでからだを酷使して 妄想を 打ち消すしか無かった。
俺は 運送会社のアルバイトを始めたんだ。
一生懸命バイトに精をだした。同時に車の免許も取得した。
3年になって 学校ではほとんどが 就職か専門学校への進路を決めていた。
担任も 心配してくれていたが 今のアルバイト先で 正社員登用の話もあったので 俺はありのままを話した。
「保健室の山手先生にな 先日も話をしたんだが 専門学校はどうか とか 就職もどうかって とても心配してらしたぞ。お前 山手先生と遠い親戚なんだってな。隣に住んでるし。学校関係は全部山手先生が保護者になってくれてるから バイト先に
そのまま バイトを続けるより もっと考えても良いんじゃないか?」
俺は内心ビックリして声も出なかった。真弓さんが保護者として 担任と話をしていたのも知らねぇ。
遠い親戚なのか?一度も聞いてねぇよ。婆ちゃんも何も言ってなかったし。そうじゃねぇだろう。親戚じゃねぇよ。大人の都合ってヤツか?
何でそんなに 俺の知らない処で 俺を心配すんだよ?真弓さん!俺のことなんか 好きじゃないくせに。
その夜。バイトを終えて 簡単に外で飯を食って とぼとぼと 家に帰ったのであった。
~~~~~
その頃 真弓の家では。
「よう。正行。バビエも久し振りだなぁ。よく来てくれたなぁ。ビールにするか?ツマミはかわきもの か チーズくらいかな。」
「飯食ったから 何も要らないよ。車だしな。 どうだ?少しは落ち着いたか?
学校の保健室はまだやっているのか?
数ヵ月って話が もう少しで 1年になるんじゃないか?
急がせる訳じゃないが 病院の方にそろそろ復帰しろよ。」
「済まないなぁ。わがまま させてもらって。あと 少しだけな。今 進路相談の時期でな。担任と話を詰めているんだが。中々。本人は運送会社でバイトしていて。そこに正社員として 行く行くは なりたいと思っているらしいんだ。」
「しっかりした子じゃないか。なら とやかく口出しすることも ないんじゃないか?金は 結構有るって言ってたな。」
「ああ 本人は確かめも してなかったようだが 離婚した母親の爺さんが かなりの額を 何年も前に振り込んであったようだ。」
「全く この話を聞いた時は ビックリしたわ。ねぇ まぁ君?
真弓が しばらく病院を休む。学校の保健室の先生をやるって 言い出したときは。
しかも 何年か前に 空手の進級試験会場で 千春ちゃんを 見て一目惚れして。それからずっとでしょ?
まるでストーカーだわ。」
「いやバビエ。違うよ。あの床屋のカミさんから 頼まれてさ。学校まで送ってやってついでに見に行ったら たまたま 千春君が学校から帰る処に出くわして。そしてふらふらとあとを。住んでいる処もすぐ わかっちゃっただけで」
「まぁ似たようなモンだろ。それで 千春ちゃんは 少しは落ち着いたのか?今独り暮らしだろう?進展したのかよ?」
「いや まだ高校生だぞ。正行。簡単に いかないよ。何も知らない まっさらな ままだから。」
「ええっ!何も?千春ちゃんには彼女でも居るのか?」
「いや。居ないみたいだ。千春君からは以前 好きだと言われたんだけどな。でも 返事はな。」
「あら やったじゃない?じゃ 何も 問題ないじゃないの」
「何だかな。
心の隙間に つけこむようで。お婆ちゃんが死んだことで 平静な気持ちになれない状態だと思うんだ。それなのに 実は何年か前から好きだった なんて 言えないだろう?
向こうが 僕のこと好きだって思うのは 勘違いしてるんじゃないかって。それにまだ18だぞ。
僕は 理性を保つのに どれだけ苦しい思いをしていることか。
千春君が手の指を骨折してな。僕が手を使えない千春君を風呂に入れたんだ。全裸の千春君を前に どれだけ我慢したか。好きだと 言われて どれだけ その唇を塞ぎたかったか。夜同じベットで抱き合って 泣いてる千春君を 犯してしまいたかったか。
健気なんだよ。あの子は。
素直なんだよ。あの子は。
可愛いんだよ。あの子は。
自分に自信が無くて 控え目なんだよ。」
「真弓。18っていったら もう子供じゃないぞ。何を躊躇してるんだ。
お前 おかしいだろ?向こうに好きだって言わせて。純粋なあの子のストレートな好意を 拒否したのと同じじゃないか?
応えてやらないってことは 嫌われて しまったと向こうは思うだろう?
つけ入る?良いんじゃねぇか?
隙間がある今こそ 埋めてやるべきじゃないか?ひとりぼっちの今こそ 側で抱き締めて好きだって 言ってやるべきじゃねぇの?
お前 片想いが 長すぎて おかしくなったんじゃないか?
男と女じゃないんだから。
本能のまま で 良いんじゃねぇの?
男と男。
本当に好きなら。
こんなに 好きなんだって 示してやれよ。
好きだ くらいは 言ってやれよ。
わかってるかよ。」
すると
玄関のチャイムが鳴った。
バビエが 私出るわ。と玄関を開けた。
真弓もその後ろを追った。
そこには バビエを見た千春が
顔を こわばらせて 立ちすくんでいた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
10 / 264