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兄
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あっという間に日は傾き、秋らしい少し冷たい空気が頬を撫でる
「今日どうする?どっか寄るか?」
「いや、今日、優くん大学休みだからすぐ帰るわ」
「おっ、久々に二人でゆっくり話せるんじゃねぇの」
「そうなんだ。最近は邪魔が入ってたから……」
久しぶりに優くんとゆっくり話が出来る。
そう思うと、持ち上がる口角は抑えきれなかった
達也に「ごめんな」と伝えると、できる限りの早い速度で
歩いた。
家に帰ると、いつも通り可愛い優くんがいる
「優くん!ただいま」
「あ、まーくんおかえり!今日は天気予報で夜冷え込むって言ってたから鍋にしてみたよ~」
そう言ってお玉を持ち微笑む優くん
あまりに可愛い
「優くん待って、写真撮るから動かないでね!」
「も~、早く食べないと冷めちゃうよ?小皿、机に運んで?」
呆れたように笑う優くんを堪能しながら、ご飯と小皿を持ち席につく。
「今日は優くん何してたの?」
白菜を取り分けてくれる優くんに問いかける
「えっとね~、お昼前くらいに早玖が帰ったから、そのあとは部屋の掃除とかしたよ」
「そっか。嫌なこととか何にもされてない?」
「まーくんは心配症だな~!そんなに心配しなくても大丈夫だよ。」
こうして、優くんと他愛もない話をしながら夕飯を食べる時間がとても幸せだ。
これ以上ない幸せを噛み締める
「あ、まーくん、明日も一緒に学校行けないんだ」
「……え?」
暖かな気持ちが一変、考えられない程の絶望感に襲われた。
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