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ぴょんと勢いよく、彼の口に目掛けて、触れるだけのキスをしようとすれば……。
ちゅっとではなく、ごつんという勢いがありすぎて、歯にぶつかるタイプの危ないものに、なってしまったので……。
「っ……もう、キスするの下手くそだな。まあでもいいよ、苦手なら僕が、教えてあげるから……。これからも、この先も、ずっとね」
アレクセイはそんな超絶下手くそなキスに対して、愛おしそうな声で答えながら。
──どこか意地悪く、隠しきれていない加虐的な雰囲気を漂わせて、にこりと微笑むので。
「はっ……何が、教えてあげるだよ? キスの最中に、俺を窒息させようとする奴が、何を言ってるんだよ。アンタも、ヘタクソだろ」とそう俺は、支配欲も加虐性も高いアレクセイの気を引こうと思って、わざと煽るように言い返せば……。
「……へぇ、随分言うね。キスだけで、可愛くなってるくせに、よく言うね」とアレクセイは意地悪な声で、俺にそう答えてから……。
息すらも奪いとってくる、激しくて、何にも考えられなくなる程に、気持ちが良くなる、狂気的な愛の口づけをし始めるので。
俺はそれを、恐る事もなく唯々受け入れて、何もかも彼に預けるかのように……。
甘く蕩ける口づけを楽しみつつも、自分も彼と同じようにやり返せば。
「っ……ふっ……。ヴィクトルも、少しは出来るようになってきてるね。でも……僕にはまだ、敵わないよ?」
「そっ……うだろうな。だって……アンタは、誰よりも人体の事っ……知ってるから。でもっ……それでも、いつかは勝ちたい」
「そうっ……なら、楽しみだ……。僕も、君に……芸術性で、いつかは勝ちたいから。お互い……存分に、ヤリあおうね」
アレクセイはそう言い捨ててから、この長くて短い口づけをやめて……。
──キスで蕩けきった、ふわふわとしている俺を。
壊れやすい球体関節人形のように抱き抱えて、夢の世界に誘うような歩みで、リビングから少し離れている寝室へと、向かい始めるので……。
「ア、アレクセイっ……待って、あの……何処連れてくの? お、俺っ……」
「何処って? そんなの寝室だよ? だって、ヴィクトルが、最高に可愛いから。それに『もっとぐちゃぐちゃにして……』っていう、君のお願いを叶えてやらないとなって、思うからさ……。よくここまで、我慢出来たね。本当に良い子だよ、えらいねコーティク」
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