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僕はそう言い放ちながら、兄のような口振りと態度を見せるアキをこの家の家主のような態度でソファに座らせると。
「私の事ですか? えっ……あっ……そんなに興味を持たれても、話せる内容なんてあんまりないですけど? それでも良いのでしたら、話しますが」
「それでも良いよ、だって……君の事を知れたらさ。さらに、ヴィクトルへの理解が深まるから」
「それなら、分かりました。ですがその……私もヴィクトルと同じで、自分の事なのに分からない事しかない身なので」
アキは困り眉をしながら、ぽつりぽつりと穏やかな海のような声で語りかけるように答えるので。
「良いよ、それでもいいさ。僕は気にしないから……じゃあ聞くけど、ヴィクトルとは何処で出会ったの?」
「……それは、答えられません。いえ、その……なんというか彼とはいつの間にか出会っていたのですよ」
「へぇーそうなんだ、すっごいね。まあそんな風な出会いもあるよね、僕はまだ起きたことはないけど」
「はい、そうなんですよ。彼とはいつの間にか知り合ったんですが。食べる趣味も好きなことも嫌いなことも同じ仲間でありながら、好きなタイプもかなり似ていまして……」
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