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どうして?3
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カフェ&バーCowardに着けば、いつもとは違う何処か冷たくて、重たい雰囲気で……。
賑やかな店内BGMが流れてるのに、まるでそれが別次元で流れているかのような、無の空間──いや、これは死んだ世界だ……。
そんな、異質な空間にある。
アールデコ調のお洒落に見えるバーカウンターに。
いつもと変わらない、余裕ある表情で嘲笑いながらも、異常なスピードで。
一人しか居ないのに、何杯もグラスを空けていたので……。
自分がさっきまでモヤモヤしていた気持ちなんか、忘れる勢いで。
「こんな時間に、そんだけ飲んで……アンタ大丈夫かよ? つうか……どうしたんだよ? そんな馬鹿な飲み方しないのに?」
「……馬鹿な飲み方? 嗚呼……確かに、そう言う風に見えるな。確かに…確かに…まあでも、そんな事ですらどうでもいい。唯々悲しいんだ……だから、ヴィクトルが来てくれて嬉しいよ」
「なっ……どうしたんだよ、アレクセイ。アキからアンタと逢ったって聞いたけど、もしかしたらそれが原因?? じゃないよな……」
「……それは違う、でも要因ではあるけど。そう……あるけど、僕のここがめちゃくちゃなのはヴィクトルの所為さ」
アレクセイはそう、心臓の近くに手をあてながら、精神が今にでも壊れそうな危うい人物のような口調で、強く言い返すので。
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