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「ば、馬鹿馬鹿!! 死ね変態!? お前ここ家じゃないんだからな!! 普通の飲食店だぞ? それ分かってる」
ヴィクトルは顔を茹でたこのように真っ赤にさせながら、猫が威嚇するように怒って言えば。
「死ねって……死が死ぬわけないのに、ほんとコーティクは面白いこと言うね。でもそんなところも好きだ」
「だから俺の話を聞け!? なに自分の膝の上に座らせようとしてんだよ!! 嗚呼もうロブロイさんこいつを何とかしてくださいよ」
「えっ……あっ……それは無理ですかね。と言うかその今日の夜から朝までは……ここは今のCOWARDではなくて、俺のCOWARDなので。おさわりとかそう言うのはありにしてます。だって愛する人たちと迎える新年ですからね」
ロブロイはそう嬉しげに言いながら、バーの入り口の方に視線を向けると。
──何とそこに居たのはクセのあるこげ茶色の髪を肩まで伸ばしている、見た目好青年のような紳士が両手に花束とプレゼントを持って立って居たので。
「遅かったですね、フラントさん。あれ? ルド君とバルテルさんは……今回は来ない感じですか?」
「……そんな感じかな、二人は今回は来たくないと言ってたよ。何と言うか……アレクセイ様の邪魔したくないから行かないらしい」
「成る程ね。確かに……あの二人が来てたら、こんな風にヴィクトルをあむあむぺろぺろ出来ないから、空気を読んでくれて有難う礼を言うぞ」
「恐れ入ります、我らの主よ。と言う事で俺もかえ……じゃなくて、ロブロイをぎゅっと抱きしめても良いですよね」
そうフラントは有無を言わさないような声音で言い放ちながら、バーカウンター内に何かの魔法を使ったように一瞬でそこへと移動するので。
「おいおい、今年の年越しは何でもありかよ。と言うか来年祀る管理者様って誰だっけ? 確か今年は欲のジリルミスト様だったけ? そうなると……5番目だから次は……」
「君だよ……って言いたかったけど、次はこの僕さ」
「はぁ!? ちょっと待てアンタが管理者様って? 何を意味不明な事言って……」
「意味不明ときたか、まあさっきのは冗談で。来年の祀る管理者様は生と死の管理者様さ」
ヴィクトルの返答にアレクセイは不服そうに答えつつも、膝の上に座らせて居るヴィクトルのズボンのファスナーを下ろしてから、一気に下着ごと綺麗にズボンを脱がしてしまうので……。
「ま、待って……アレクセイ、お前さっ……ここで俺を犯すつもりなの?」
「そうだよ、来年は生の年だからね。だから年を越す一時間前から二人で愛し合わないと。お前たちもそう思うよね、と言うかそうだから今居るんだよね」
「もちろんそうですよ、来年に向けてロブロイと愛を語りにきましたよ。最も縁起の良い場所で」
フラントはアレクセイの言葉に続くかのようにそう言い放つので、何にもわからない知らないヴィクトルは。
「マジかよ、俺だけが知らない感じなのかよ。くそっ……そうなら仕方がないから、そ、その……優しくしろよな」と言って、この箱庭世界で最も珍しくもあるが最も神聖であり。
──遠い昔の同じ場所、同じメンバー、同じ日で行った行為を……。
一つも間違える事なく愛し合う二人で行うのだった。
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