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野良猫4
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「俊ちゃんに呼ばれちゃったから、来ちゃった」
春、春臣は俺がガキの頃から一緒にいる
幼馴染のような存在だった。
桜庭流の刀の使い手であり、
その腕前は一流だ。
ガキの頃、1度春が大事に取っておいた
ケーキを内緒で食べた時に
泣きっ面しながら愛刀で
「シンお前!!ウッ、ウッお、俺の楽しみにしてた、け、ケーキ!!だべだな!!!」
と、言われながら殺されかけた思い出がある。
酷い泣き顔と俊敏に動く刀の動きが
全くマッチしてなくて
ありゃあ今思い出しても恐ろしい…
「ダメだよ、そんな扱いされている刀が可哀想だ」
「お前…っ……ハハッ、桜庭の坊ちゃんが…なにしにこんな所に……?」
元気な青年だ
胸から裂かれているのに、まだ喋る気力があるとは
「……お前みたいな雑魚には話す義理も無ェよ」
そう言うと春は相手の首を綺麗に切り落とした。
吹き出す血飛沫には目もくれず、大衆を見渡す。
「……早くかかって来なよ?」
月明かりが照らす中、今日も何人が死んだのだろう
入り交じった血汐がなんとも
言えない臭いを感じさせる
遠くから聞こえていたサイレンが
もう近くに感じる
「…おい春、もうそろそろ、」
「おい!もう潮時だ!」
サイレンに気づいたのか、1人が煙玉を使った。
こちらを襲ってくる気がないのは、
もう手に取るように分かった。
「ラッキーだったねシン、俺達も行こうか」
うまく動かない体を抱えてもらいながら
とにかく場を離れることに専念する
「迷惑かけたな」
「いつもの事でしょ」
そう笑いかける春に
こいつ本当は二重人格なのではないかと
疑いを持ちながら手を借りた
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