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神田の独り言(あらすじ)
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こちら、『青い嘘の後には』から抜粋した神田についてのあらすじです。ご存知の方は飛ばしていただいて結構です。(P122『ビギナー19』までを纏めました)
(神田語り)
春になり、桜が咲き誇って俺は高校3年生になった。実際はギリギリの進級で、滑り込みセーフだった。
ちなみに桜はあまり好きじゃない。綺麗だから見なきゃいけない強迫観念と圧迫感が怖いからだ。
そんな俺にも恋人がいる。どうして恋人がいるのか理解の範疇を超えて、現実が未だに飲み込めない。夢みたいだ。
俺の目の前には、片桐春馬先生という国語の教師が座って仕事をしている。
いつもの……放課後に国語準備室でバイトの時間まで宿題と勉強をさせてもらっているところだ。
後ろを振り返ると、手が届くような近さで青空が見える。暫く見ていると、春馬先生から注意されたので姿勢を正し、再び教科書に目を落とした。
今までの事の成り行きを簡単に説明しようと思う。
俺には元々熊谷先生という憧れの存在がいた。相手にされていなかったけど、どうにか構ってもらおうと努力していたら、熊谷先生には葵さんという素敵な恋人がいることが判明する。葵さんには敵わないと、俺は熊谷先生をすぐ諦めた。
あっという間に葵さんが俺にとって憧れの存在になるのだが、いかんせんデブでキモイ時田とかいう教師に目を付けられていた俺は、そいつから逃げるために、放課後は国語準備室へ毎日避難することを余技なくされる。時田は本当にヤバイ。進学校で出来損ないの俺を何かにつけて触ってくるから、本当に嫌だった。無理矢理のキスが1番キモかった。
生徒指導で忙しかった熊谷先生に変わって、片桐春馬先生が、あの、その……後に俺の恋人になる人が面倒を見てくれることになった。
春馬先生は生徒にも先生にもモテる。しょっちゅう春馬先生宛てに女が国語準備室へやってきて、2人で話がしたいとか、勉強を教えてくれとか言われていた。語弊があるので言い直すけど、聞こえて来たのだ。決して盗み聞きした訳ではない。
熊谷先生はどちらかというと見た目が軽くてチャラい。口調もラフで親しみを持ちやすい。春馬先生はその真逆で、真面目そうに見えてスケベで、来るもの拒まずな、教師としていかがな性格の持ち主なのだ。
そんな春馬先生に中てられて、誘われて、付き合うことになってしまった。最初は揶揄われてると思い込んでたけど、信じられないことに春馬先生は本気だった。
恥ずかしかったけど、キスと、その……うんと……セ、セックスも1回した。だけど、ごめんなさい。上手く説明できないし、これについては読んでもらった方が早いと思う。気持ち良かった……のかな。よく分かんないから、読んで確かめてみてください。
もう、顔から火が出て燃える。俺にはもう聞かないで。ごめんなさい。
(『青い嘘の後には』P104〜P122ビギナー参照)
俺は春馬先生に恋しているんだと思う。
彼のことを想うと心がじんわりと温かくなる。春馬先生は優しい。そしてクールで格好がいい。
これから俺たちはどうなるのかな。
大人な先生にそのうち捨てられるかもしれない。だけど、この恋は俺の心に刻印のように刻まれて、一生消えることがないと思う。
それくらい、強烈で全身全霊振り回されていて、すごく楽しい。
いつか、先生に面と向かって好きだと言ってみたい。自信を持って春馬先生の隣に居れるよう、日々を頑張って生きようと思っている。
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