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episode.37 発熱
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〜琉side〜
「やばい。やばい。まじでやばい。本当にやばい。これはやらかした。」
「と、とりあえず落ち着け?な?」
「そ、そうですよ。まず何があったんですか?」
翔也と明希は、10月に入って同棲を始めた。
現在、朝10時。琉がいるのはその2人の住居である明希の家。明希の家は恋の家から近い。
「……結構、無理やりヤっちまった。しかも、恋、熱出した。」
「え、それ恋くん1人にしてきていいの?」
「買い物に行かないと、病人が食えるもんなんてないし……俺は作れないし、わかんないし、だからこうしてここにきたってのもある。」
「それで……やばいってのは昨日無理やりヤっちまったと。」
「正確に言うと深夜2時。しかも玄関で。」
「……外歩いてた人に聞こえたんじゃ。」
「うっ……やばいかな……つか俺のせいで風邪引いたんじゃ……玄関とかでヤったから……」
「それはないと思います。恋のことだからどうせまた無理してたんです。」
「それはそれで問題だけど……てかなんでまたそんな、玄関なんかで盛っちゃったの?いつもの琉ならありえないでしょ。」
「……翔也の言うとおりだったんだよ。」
「な、なにが?」
「……なんつーか、こう、ぐわぁぁぁって、嫉妬した。」
「え、なにがあった?」
「キスマーク、首筋についてて……それ見たら、なんか抑えられなくなった。」
「恋がキスマークつけられるなんて珍しい……やっぱり具合悪かったんですね。」
いつもは気をつけているのだろう。
琉が恋の家に来てから、キスマークなんて、昨日まで1度も見たことがない。
「だと思う……あと、多分だけど撮影に媚薬とか使ったんじゃないかな。ありえないくらい感じてたし。」
「だからキスマークつけられたんですね……」
「あぁぁぁぁ!これはまじでやりすぎた!本当にやばい!!契約条件に反してるし!プライベートには踏み込まない、なのに!!!」
琉はバタンッとテーブルに突っ伏した。
「ま、まぁ……そんなに怒ったりとかはしてないんですよね?」
「いやなんか、実を言うと、熱が結構高くてそれどころじゃないっていうか……家にあった解熱剤だけ飲ませてきたんだけど……それで薬が切れちゃってさ……」
「と、とりあえず、必要なものと薬買って、恋の家に行きましょうか?俺と木之本さんも。」
「まじ?!助かる!!俺1人じゃほんとどうしたらいいのかわかんないし……」
「んじゃとりあえずスーパー行くか?」
「おう!」
*
〜恋side〜
体がだるい。腰が痛い。足も痛い。声も出ない。そして何より寒気と吐き気が半端ない。
(赤津さんどこ行ったんだ……)
恋は1人、ベッドの中でおとなしくしていた。
さすがに体がだるすぎて何かをする気力がない。
額には赤津が乗せてくれたタオルがあるが、それはすでに冷たさを失い、ぬるくなっている。
薬を飲んだとはいえ、すぐに効くわけでもなく…
恋は一応、と思い熱を測る。
「…..39.6……ありすぎだろ……」
恋は、はぁ、とため息をついた。
昨晩は、ーもはや深夜のことだったから昨晩などと言えないがー赤津にめちゃくちゃに抱かれ、何度もなんどもイかされた。だがそれが嫌ではなかった。
体は綺麗にされていて、どうやら自分が意識を飛ばしたあとに赤津が処理をしてくれたらしい。
(昨日俺はなにを口走ったか……)
昨日シていたとき、自分がなにを言ったか全く覚えていなかった。だが思い出すのも恥ずかしいことな気がして、恋は考えるのをやめた。
「赤津さん……何してんだろ……」
赤津が買い物に行くと言って出て行ったのは10時前だったはずだ。今は11時になろうかというところだ。
「遅いなぁ……」
恋は何故だが赤津に会いたいと思いながら、目を閉じ、眠りについた。
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