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episode.47 誕生日1
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12月24日 23時55分 事故の2日前。
「あー!琉さん、ダメです、まだ。まだ部屋に入ってはいけません!」
突然翔也に呼び止められた琉。
「え……なんで?しかもなんで敬語?」
クリスマスパーティーを終え、恋と明希はとっくに部屋に戻っている。片付けを終えた琉も部屋に戻ろうとしたその時に翔也に呼び止められたのだった。
「理由は知らんけど、明希ちゃんから頼まれてんの!あと4分待ちなさい。」
「はぁ?意味わかんねえ……」
「とにかくダメなもんはダメ!」
「えぇー……俺もう結構我慢の限界なんだけど。もうすぐに恋のこと押し倒したいんだけど。」
「おま……」
「だってもう……今日の2人はダメじゃね?可愛すぎじゃね?」
クリスマスパーティー、2人ではしゃいでいた姿はとても可愛かった。
「わかるけど。わかるけどダメ!あと3分耐えなさい。」
「爆発する。」
「しない。」
「つかなんで待たされんの?翔也もなの?」
「わかんない。そう俺もなの。明希ちゃんが、クリスマスプレゼント用意するから待っててって。」
「へぇ……」
「恋くんはなんでか知らない。」
「え、恋もクリスマスプレゼントとかじゃないの?」
「わかんない。でも今日は恋くんの方の部屋に入ってこいって言われてる。」
「え、2人で?」
「うん。」
「2人してなに企んでんだ……」
「さぁー?俺にもわからんよ。あ、時間だ!!」
時計は59分を指している。
「ゆっくり来いって言ってたんだよねー。」
翔也がそう言うので2人でゆっくりと階段をあがる。
恋の部屋の前で扉をノックする。
「あ、と、もうちょっと待ってくださいっ!」
「まだダメですからね?!」
なにやらバタバタと中で音がする。
「……何やってんだ?」
「さあな……おーい、大丈夫かー?」
琉が呼びかける。
「………………どうぞ!」
少し間が空いて恋の声がした。
2人は扉を開けて入ると、入り口で固まった。
「「……え?」」
琉と翔也は2人揃って間抜けな声を出した。
「ほーら、恋!」
「え、と、あ、の……ぉ……誕生日、おめでとうございますっ……!」
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