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episode.51 プレゼント
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※回想続きます。
12月21日
明希はスマホとにらめっこ。おそらく、恋もだ。
「明希ちゃん?なにしてんの?」
「うわ!ひ、秘密です!!」
スマホを覗き込んできた木之本に驚き、明希はバッとスマホを隠す。
「大丈夫?また笹倉傑とかじゃない?」
(心配してくれてる……でもそれじゃないんだよな。)
「大丈夫です。相手は恋ですから。」
「そっか、ならいいんだけど。」
なにを話しているかといえば、もちろん4日後のことだ。
24日はクリスマスパーティー、25日は赤津の誕生日パーティーだと決まっていた。
そう、つまり、お泊りだ。
赤津の誕生日を、恋が真っ先に祝うことも可能なのだ。
「んんんんん……」
明希は恋とのLINEを見ながら頭を悩ませる。
プレゼントが決まらないのだ。
「なに悩んでるの?」
「うーん……なんでもないです。」
「絶対なんかあるじゃーん……」
「秘密です!」
「気になるなー。」
木之本にも言うわけにはいかない。赤津に完璧なサプライズを仕掛けるためにだ。
「木之本さん……」
「ん?」
「プレゼントって、なにもらったら嬉しいですか?」
「んー、明希ちゃんがくれるってシチュエーションなら俺はなんでも嬉しいけどなぁ。」
翔也はそう言って笑う。
(参考になら……なるか!)
「そ、うですか……」
明希はLINEで文章を打ち込む。
だが既読がつかなくなった。
(忙しいのかな……)
"恋自身をプレゼント"などという発想が出てきた自分にも心底驚くが、問題はどうやってプレゼントにするか、だ。
(あ……いいこと思いついた。)
明希はそそくさとネットショッピングをし始めた。
もちろん、木之本に見られないように。
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