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episode.127 二度目の嫉妬
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〜琉side〜
翔也の電話のすぐ後に、零の仕事用の携帯が鳴った。
そこで遥と恋が一緒にいたことがわかった。
「遥がいますから、とりあえず大丈夫でしょう。今から家まで送るそうです。ここから帰るのと同じくらいで向こうも着くと思います。」
「ありがとうございます。」
「藍井さんには薬を出しておきましたから。帰ってもらって大丈夫ですよ。」
「はい。」
琉は薬をもらい、小雪を連れて再びタクシーに乗った。
家に着くと翔也から話を聞いたのか、明希も来ていた。
遥が翔也と話をしていて、恋は遥の背中に隠れるようにして明希と話している。
遥は紘と同じくらい身長があるので恋が小さく見える。
「恋。」
タクシーから降り、恋を呼ぶと恋はビクッと肩を震わせた。
「赤津さん、すいません。すぐに連絡すればよかったです。」
「いえ。すみません、ご迷惑おかけして……」
「いえいえ!呼び止めてしまったのは俺の方なので……」
恋は遥の背中に隠れ、遥のスーツのジャケットの裾をぎゅっと握っている。
それを見た琉はなんとなく、心がもやもやするのを感じた。
「小雪、もう家に入って寝ろ。」
「うん……わかった……」
小雪は家に入る。
小雪が恋の横を通り過ぎる時に、恋が遥のジャケットを握る手を強くした。
琉の心はもやもやとするばかりだった。
「恋くん、お家戻りな?」
遥にそう言われても、恋は目を伏せて、相変わらずジャケットを握りしめていて琉とは目を合わせない。
「恋、大丈夫だよ、ほら、琉さん怒ってないから。」
「そうだよー、心配してただけだって。」
明希と翔也にそう言われ、恋はやっと遥のジャケットを手放した。
「それでは俺はこれで。」
遥は車に乗ると帰っていく。
「恋ー、俺に何か言ってくれればよかったのにぃ。」
明希がそう言いながら恋にぎゅっと抱きつく。
「ごめん……」
「いいよー。ちょっと心配だっただけだし!」
「さて!恋くんも帰ってきたことだし、俺たちは帰るね。」
「おう、悪かったな。」
翔也と明希も帰って行き、琉は恋の手を取ると家に入る。
なんだか琉は今すぐに恋を抱きつぶしてしまいたいような衝動に駆られていた。
遥に縋るようにしていた恋を見て、どうしようもなくイラついた。
自分が置いて行ったのが悪い、自分が恋を信じなかったのが悪いのだが、わかっていてもイライラした。
「っ、赤津さんっ……痛いっ……」
少し乱暴に腕を掴み、靴を脱いでさっさと歩く。
部屋に入ると恋をベットに投げた。
「……っ、な……にするんですか……」
「恋、今日洗った?」
琉の言葉に恋は顔を真っ赤にする。
だがこの反応は洗ったのだろう。
以前抱いた時に、今度はちゃんと洗っておく、と言っていたのだ。
「じゃあいいよな。」
琉はそう言うと恋の上に覆い被さった。
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