アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
episode.133 1つに
-
〜明希side〜
挙式が終わり、披露宴まで済ませて、明希も翔也も着替えた。
「あ、明希。」
今夜は翔也と明希は式場に近いホテルに泊まる予定だった。
「な、なに?」
翔也の車に乗り込もうとした明希を恋が引き止める。
「これ、プレゼントだから。」
「な、なにこれ。」
「俺と千秋から。一応AV関連の先輩に話聞いて、これは萌える!って言われたやつ用意したから間違いないはず。」
「な、な、なぁぁぁ?!」
「なんだよ。初夜だろ?絶対するだろ?」
「そ、そ、そうだけど!!!」
「明希ちゃん、どうしたの?」
車から翔也が顔を出す。
「な、なんでもありません!!」
明希は顔を真っ赤にしながらもそう言った。
「あ、翔也。」
琉が何かを思い出したように翔也に近づき何か話を始めた。
「ま、そういうことだから。中身は見てのお楽しみ。あと、明希、あれやれよ?」
「あ、あれって?」
「え?忘れちゃったの?俺が最初に、どうやってエッチしたらいいかって聞いた時……」
恋はこそこそと明希に耳打ちする。
「はァ……も、欲しい……挿れて……?ってやつ。」
「は……はぁぁぁ?!」
「なんだよ、お前が教えてくれたんじゃん。まあ俺やってないけど。」
「あ、あれはっ……俺が好きじゃなかったからできただけでっ!!翔也さんにそんなことしたら恥ずかしくて死んじゃう……」
「……明希。俺はお前も十分可愛いと思うわ。」
「う、うるさいな!!」
「明希ちゃん、そろそろ行くよー。」
「は、はい!」
「頑張れー。」
千秋も全て知っているのか、クスクスと笑いながら明希に手を振ってくる。
「あいつらぁぁぁ……」
「どうしたの?」
「ひゃい?!なんでもないですっ!!」
「っふふ、あははは!明希ちゃん顔真っ赤!!もう、可愛いんだから。」
翔也はそういうと頭を撫でてくる。
それさえもドキドキして、明希の心臓は飛び出そうだった。
「んじゃ、楽しんでこいよー。」
「明希、話聞かせてな。」
"僕も聞きたい"
「う、うーるさいっ!!」
「行ってきまーす!」
みんなに見送られて明希と翔也はホテルに向かって出発した。
もう空はオレンジ色で、夕焼けが綺麗だった。
「ねえ、明希ちゃん。」
「は、はい。」
「緊張しなくていいよ。明希ちゃんがしたくなかったら、初夜だろうとなんだろうと俺はしないし、抱きしめあって眠るだけでもいいでしょ?」
翔也は明希を気づかい、優しくそう言ってきた。
だが、明希も翔也と体を重ねたくないわけではない。
ただ少し、自分に自信がない。
いろんな男性に抱かれたが、そんな自分でもいいのか。
気持ちよくさせられる自信もない。
気持ちよくなれるかも不安だった。
でも、明希の中で勝ったのは、不安よりも、翔也と1つになりたいという気持ちだった。
「したい……俺も、翔也さんと……したい、です。」
明希はぎゅっと拳を握りしめてそう言った。
すると、優しく頭を撫でられた。
「そっか。」
ホテルに向かう車の中で、明希の心臓はドクン、ドクン、と鳴り続けた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
161 / 832