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この話では○○sideの○○の語りで話が進みますのでご注意ください!
〜恋side〜
「ひっ…!!」
「怖くない怖くない。」
「な、何今のっ…!!」
「大丈夫大丈夫。」
「………。」(無言で震える)
「よしよし。」
…どうしてこうなった?!
2時間前。
「…クマ?」
「おかえりなさい!本当はみんなでお揃いの耳にしようと思ったんですけど、クマの耳って見つからなくて、千秋だけフードになっちゃいました。」
驚く紘さんに明希がそう説明した。
紘さんたちを出迎えて、なぜかうさ耳をつけさせられていた俺はさっさと立ち去りたかった。
のだが。
「恋と明希くんまでどうしたの?」
琉さんはそれを許してくれなかった。
「千秋が1人だと恥ずかしいって言うので…でもせっかく紘さんの誕生日パーティーだから…」
「…あとで抱き潰すわ。」
「同じく。」
「…善処はする。」
明希の説明に、そんな話をしていた3人のことなんて知らない。
ご飯を食べて、琉さんたちはシャンパンを飲んでいたときのことだ。
「ねーねー!これ見ない?」
翔也さんが取り出したのは夏にはぴったりのホラー映画。
勘弁してほしい。
俺の苦手なものは雷とお化けだ。
「ホラー映画?」
「そうそう!小雪ちゃんが出てるんだよね。」
小雪さんが出てる作品だから見てみたい。
でもお化けは嫌だ!!
「借りてきたのか?」
「小雪ちゃんがくれたんですよー。」
「へぇ…せっかくだから見てみる…って…大丈夫か?」
琉さんが振り返ったとき、俺と明希と千秋は3人で肩を寄せ合って、多分、青い顔をしていたと思う。
〜琉side〜
ホラー映画を見始めてまだ10分。
もうすでに反応を見せている恋たち。
ソファに座っている俺たちの前で、膝の間に体を入れて縮こまってる3人は申し訳ないが、可愛い。
「うー…」
唸りながら俺のズボンの裾を握りしめてる恋が可愛すぎる。
こんなにお化けが苦手なんて知らなかった。
今度遊園地のお化け屋敷にでも…
「ひっ!!」
あー。これが怖いのか。
お化け屋敷なんて行ったら何も見ないで帰ってきそう…
(※琉はお化けを見ても「おう」ってなるだけ。)
「やぁぁぁ!!!翔也さん翔也さん翔也さん!!」
隣で絶叫してるのは明希くん。
恋は静かに呻くタイプで明希くんは絶叫、千秋くんは何も言わずに震えるタイプ…なんだな。
「大丈夫大丈夫。」
明希くんは下に座るのをやめて翔也にしがみついてる。
「あ…小雪さんだ…」
千秋くんは知り合い見ると冷静になるタイプか。
ちなみに翔也はお化けとかむしろ好きだし、紘さんは無表情でストーリーを楽しむタイプ。
俺もストーリー楽しむのと、どういうトリックかとか考えたくなる。
「もう無理です…」
恋が涙目になって見上げてくる。
…もう今すぐにでも押し倒したいけど我慢して頭を撫でる。
ふわふわしたうさ耳がつきっぱなしでもう、それはそれは萌えるんだけど、我慢。
「あー…トリックわかっちゃった。」
「紘さんさすが。」
「俺もわかったわ。」
「じゃあもう終わりましょう?」
「ん?もうあと少しで終わるから。」
千秋くんなだめて、紘さんがそう言ったとき、最後のネタバラシ。
要は1番怖いところだ。
「……もう今日俺トイレいけない…」
恋はそう言って顔を手で覆う。
「…なんで…?」
「千秋まさか…わかってない?」
…どうやら最後の結論は、千秋くんには難しかったらしい。
〜紘side〜
4人が帰ったあと、千秋に先ほどの内容を説明してみた。
「…紘さんのバカ…」
今になって怖くなったらしい。
「…わっ!!」
「ひゃう?!」
…うん、可愛い。
「千秋。」
後ろから抱きしめたら、前に回した腕をきゅっと掴んでくる。
「お化けなんて怖くないよ。俺がそばにいるだろ?」
「…紘さんずるいです。」
千秋の耳が真っ赤になっているから、多分顔も真っ赤だ。
「紘さん、誕生日おめでとうございます。」
「ふふ…ありがと。」
「あの…改めて…誕生日プレゼントなんですけど…」
そういえば翔也が訳のわからないことを言っていた。
2人きりになったら千秋に聞いてみろとかなんとか…
千秋がポケットから赤いリボンを取り出したので、体を離してやる。
千秋はリボンを自分の首に結んだ。
…いやおい、ちょっと待て。
「プレゼントは…僕です…」
…その顔反則。
「なんちゃって。ちゃんと用意します。僕なんかじゃプレゼントになりませ…?!」
「千秋、俺を煽ったからには覚悟はあるよな?」
「…へ?」
「プレゼント、もらっていい?」
「ーっ!…返品不可、交換不可ですよ…?」
可愛い。可愛すぎる。
「当たり前。」
「ん…」
千秋の柔らかい唇に自分のそれを重ねる。
そのままソファに押し倒して、体を触る。
滑らかな肌は手に吸い付いてくるみたいだ。
「ん…ひ、ろ…さん…」
「今日は覚悟しとけよ。」
「え…ちょ…紘さん?!」
「子グマちゃん、いただきます。」
「ちょ、あ、っあ、あーーー!!」
翌日、恋と明希が千秋に色々聞いていたとかいないとか。
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