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〜千秋side〜
「ん…結構美味しい。」
チューハイを口にし始めた恋たちは、思ったより飲みやすいことで、ハイペースで1缶目を空けた。
そのままなんだかんだと話をしながら、2缶目はゆっくり空けたのだが、3人はほろ酔いだった。
どうやら恋たちはお酒に弱い方らしい。
「んー…なんかふわふわしてきた。」
「恋も?俺もー。」
「僕眠い…」
3人は3缶目を開けたものの、ちびちびと飲むだけだ。
「琉さんたちまだかなぁ…」
「なんか俺、エッチしたい。」
「「え。」」
明希の言葉に恋と千秋が固まる。
「え、やばい、めっちゃエッチしたい。なにこれ。」
明希はケラケラと笑いだした。
「これお酒に酔ってるってことー?」
「じゃない?」
「千秋はちょっと顔赤いね。」
「そう言う恋はあんまり変わってないね。」
「んー…そう?」
「うん。」
恋と千秋はそう話しながら明希の方を見る。
「明希もあんま変わってないんだけどなぁ。」
恋はそう言いながらチューハイを飲む。
「んー…俺的にもあんまり変わったって気はしないんだけど…翔也さんに会いたいなぁって…思って、そしたら、エッチしたくなった。」
明希は膝を抱えて、頬を赤らめてそう言った。
恋はクッションを膝と上半身の間に挟み、千秋も膝を抱えている。
見ていないテレビは消し、リビングは静かになった。
「…寂しい。」
唐突にそう口にしたのは恋だった。
「恋がそんなこと言うなんて珍しいね。」
「千秋は、寂しくないの?」
恋は千秋の方を見てそう尋ねる。
「そりゃ…紘さんに会いたいよ…?」
「翔也さんたちまだかなぁ…」
気づけば時計は23時を指していて、さすがに撮影は終わっている頃だと思われた。
「…電話しよ。」
「え?」
「琉さんに…電話する…」
そう言いだした恋に、まだ冷静な千秋は驚いて固まった。
「えー、俺も翔也さんに電話しよっかなー。」
明希が翔也に自分から連絡を取るのは、電話でなければ良くある話だった。
だが、恋はLINEですら、用事がないときに自分から送ったことはない。
一度、琉たちが関西に行った時も、寂しそうにしていながら連絡はしていなかったのを、千秋はよく知っている。
「電話するの?」
試しにそう聞いてみると、恋は潤んだ瞳を千秋に向けた。
「声…聞きたくなっちゃった。」
以前、ローデンスで強いお酒に酔った恋は見たことがあった。
だが、どうやら、程よく酔った恋はかなり素直になるらしい。
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