アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
*111
-
〜恋side〜
11月20日 10時
何かとバタバタしていた仕事やプライベートが落ち着き、ゆったりとした休日を送っていた恋の元に、ある客がやってきた。
インターフォンが鳴り、扉を開けると、そこにいたのは、零と遥だった。
「あれ…どうしたんですか?」
「申し訳ないんだけど、今日、遥を泊めてくれないかな?」
「え…いいですけど、どうしたんですか?」
「最近遥の体調が優れなくてね。今日は俺が夜勤で、家に1人にしておくのは心配だから。仕事は休めないし…赤津さんに連絡しておいたんだけど、聞いてない?」
「あー…忘れてたんじゃないですかね。今朝は慌てて出て行ったので…でも大丈夫ですよ。」
「じゃあ、申し訳ないけど、頼むね。」
「もう…零ってば心配性。」
「遥は1人だけの命じゃないんだから。子供も心配だし、遥も心配なんだ。」
遥の出産予定日は1月23日らしく、前に会ったときよりお腹が目立つ。
とはいえ、女性ほどはお腹が大きくならないし、服もゆったりとしたものを着ているから、あまりお腹がでている、といった感じではない。
「まあ、体を冷やすのも良くないですし…とりあえず家に上がりますか?」
「ごめんね。」
「鈴木先生はどうします?」
「俺は病院で資料を片付けないといけないから…早めに行って向こうで仮眠をとるよ。」
「そうですか。」
「明日の朝迎えに来る。それまでよろしく。」
「はい。」
零を送り出し、遥をリビングにいれて毛布を持ってくる。
「ごめんね、気遣わせて。」
「いえ。体調悪いって…大丈夫なんですか?」
「少し貧血なだけだよ。安静にしてれば問題なし。」
「そうですか…よかった。あ…そういえば今日は、明希と千秋と、チョコフォンデュパーティーする約束してて…」
「俺は気にしないで!本当ごめんね。」
「いえ!!よかったら一緒に食べます?チョコとか平気ですか?」
「食べたい!」
「じゃあ材料買ってきてもらうの増やしますね。」
「わぁ、楽しみ!」
「お昼ご飯は…貧血なら鉄分とりますか?」
「うん、そういうのだとありがたいな…」
「じゃあそれも頼みますね。お昼も一緒に食べることになってるので。」
「ありがと。前来たときは恋くんのお世話してたのに、今度はお世話される側だ。」
遥はそう言って笑う。
「ゆっくりしていってください。」
「ではお言葉に甘えて。」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
308 / 832