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〜恋side〜
「こ、告白したぁぁぁっ!!」
「貴也くん顔真っ赤だな。」
静かに叫ぶ明希と、クスクス笑う恋。
2人は奏と貴也のすぐ近くの席にいるのだが、仕切りによって姿は見えていない。
もっとも、会話は丸聞こえで、恋たちは告白の一部始終を聞いていた。
「あー、もうなんだあれ、超かわいいな。」
明希がふにゃふにゃした顔で笑いながらパスタを食べる。
「貴也くん本当に奏くんのこと好きなんだなぁ。」
レストランはかなりガヤガヤとしていて、もう奏たちの会話を聞き取ることはできない。
「今頃千秋もデートか。」
恋はそう呟いて和風パスタを口に運ぶ。
「ん、今日は美術館だっけ?オシャレだよねー。」
食事を終え、貴也たちの様子を千秋に報告して、食後の紅茶を楽しむ。
「あ。」
そんな恋たちの前に現れたのは
「えっ?!翔也さん?」
「偶然だねー。」
「琉さんまで。仕事は終わったんですか?」
「おう。」
こちらも食事をしていたらしい琉と翔也。手には伝票を持っている。
恋はふと、そういえば今日の琉の仕事現場はこのあたりだったな、と思い出した。
「さて、奏くんと貴也の邪魔するのもなんだし、俺たちは帰りますかねー。」
そう言った翔也がさりげなく伝票を持って行ってしまう。
「あっ、翔也さん、お金!」
「明希ちゃんは俺が払うからいーのー。」
「恋もいらないからな。」
恋が何かを言う前に琉にそう言われ、恋は黙るしかなくなる。
結局2人が支払いをしてしまい、手を取られてレストランを後にした。
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〜琉side〜
「あれ、明希ちゃんと恋くんがいる。」
食事をしていたとき、翔也がふとそう言った。
その視線の先には確かに恋と明希の姿があり、パスタを食べながらニヤニヤとしている。
「あー…そういうことか。」
琉はその近くに奏と貴也の姿を見つけ、2人がなにをしていたかなんとなく察した。
「ん?あー。あの2人を見に来たのか。」
翔也もわかったらしく、クスクスと笑いだす。
「あの2人も可愛いけど、それを見てる明希ちゃんたちも可愛いなぁ。」
「だな。」
「でも俺も明希ちゃんとデートしたいなぁ。」
「すれば?」
「じゃあせっかくだしこのままダブルデートしよう!」
「え、なんでそうなる。」
「恋くんと出かけたくない?」
「いや、出かけたいけども。」
「いいじゃん、このまま一緒に店出れば。」
「まあいいけど…」
2人が食事を終えた頃、恋たちも食事を終えていて、伝票をもってそちらに向かう。
「あ。」
こちらに気づいた恋が声を上げた。
「えっ?!翔也さん?」
「偶然だねー。」
「琉さんまで。仕事は終わったんですか?」
「おう。」
「さて、奏くんと貴也の邪魔するのもなんだし、俺たちは帰りますかねー。」
そう言った翔也がさりげなく伝票を持つ。
「あっ、翔也さん、お金!」
「明希ちゃんは俺が払うからいーのー。」
「恋もいらないからな。」
2人に有無を言わさず、支払いをすませると、琉は恋の手を握った。
一瞬照れたような顔をした恋が可愛らしくて、思わず笑いそうになるのを堪えて、琉たちは店を後にした。
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