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〜恋side〜
パーティーが終わってから、琉と恋は着替えを済ませ、みんなに見送られて、ホテルに向かおうとしていた。
「恋。」
そんな恋を呼んだのは、潤哉だった。
「なんですか?」
「…これ、結婚祝い。」
潤哉がニヤリとして渡してきた袋には、見覚えのあるロゴが入っている。
「…まさか…」
「そのまさかだな。」
潤哉は楽しそうにニヤニヤとしていて、狙ってやっているに違いない。
「ま、明日歩けるくらいにしておいてもらえよ。」
「…それは琉さんに言ってもらわないと…」
「ふっ…とにかくおめでとう。じゃあまたな。」
潤哉はそれだけ言うと、軽く手を上げて、鈴を連れてその場から離れていく。
「恋ー?」
翔也たちと話していた琉に呼ばれ、恋は仕方なくもらった袋を手に、琉の元に戻った。
「…恋、それって…」
その袋を見て、ニヤニヤとするのは明希と千秋だ。
2人はこの中身が何か、大方の予想がついているだろう。
なぜなら、その袋は、明希の結婚祝いのプレゼントとして、恋たちが用意したランジェリーのメーカーのロゴが入ったものだからだ。
「恋、その袋どうしたんだ?」
琉は中身がわかっていないのか、きょとん、とした顔でそう尋ねてくる。
「潤哉さんが…結婚祝いだって…」
「へぇ…なんだろうな?」
「…あとで、開けてみます。」
「そうだな。よし、じゃあ、そろそろいくか。」
「気をつけろよ。」
「恋楽しんでね!」
「琉、あんた恋くんのことしっかり守ってね!」
「わかってるって、母さん。」
いろんな人に見送られて、琉とタクシーに乗り込む。
行き先を告げて、タクシーに揺られる。
タクシーの中では、他愛もない会話をして、あっという間にホテルに到着した。
「…新婚初夜か。」
ホテルの部屋に入った瞬間、琉がそう呟き、恋は急に恥ずかしくなった。
「恋…今夜は、ゆっくり抱かせて…?」
そっと抱きしめられて、耳元でそう囁かれる。
顔を上げるのが恥ずかしくて、俯いたまま、コクン、と頷いた。
「…はぁ…恋先にシャワー浴びる?」
「はい…」
「ん、行っておいで。」
部屋に備え付けてあるバスルームに行き、後孔の準備も含めて、シャワーをすませる。
恋が出ると、琉が入った。
恋は琉がシャワーを浴びている間に、潤哉からのプレゼントを開けてみることにした。
「な、なにこれっ…!」
出てきたのは、恋と千秋が明希のために用意したものより、はるかに刺激的なものだった。
薄いピンク色の、レース生地のもので、太ももの付け根あたりまでしか丈がなく、女性ものであることは間違いない。
それに、女性用の下着までついていて、恋は耳まで真っ赤になった。
「ほ、ほとんど隠れてないし…」
レース生地のために、ほとんど中が透けて見えそうな上に、丈は短く、キャミソール。肌の露出が多い気がした。
「ん…?」
さらに、袋の中に、もう1つ、小さめの袋があった。
それも念のために開けてみて、恋は恥ずかしさでどうにかなりそうになった。
中身は、ウサギの耳と、ウサギのしっぽ。
耳はまだいい。家にあるのと少し違うだけで、似ている。
問題はしっぽだ。
バイブらしきものが先端についているそれは、間違いなく大人のオモチャだ。
さらに、恋が出演していたAV作品まで入っていて、"これは琉さんに"というメモ書きまで付いている。
(潤哉さんのバカ!!)
一体どうしたものかと悩んでいると、琉がシャワーから上がってきてしまった。
「恋?なにしてんの?」
その声に振り返ると、琉は下だけ、持ってきたらしいスウェットを履いていて、上半身は裸だった。
髪の毛が濡れていて、首筋に滴る水滴が、ものすごく色っぽい。
「あぁ、城田さんからのプレゼント?…って……なんだこれ!」
「あぁぁ、あの!!これは、返します。だって、使わない、ですよね…?」
期待を込めて、そう尋ねる。
だが、恋の期待は、当然のように裏切られる。
「せっかくのプレゼントを、使わない手はないよな?」
ニヤ、と笑った琉。
スイッチが入ったかもしれない。
「まあまだ、時間は17時だし…明日早くても、今からすれば平気だよな?」
「えっ…」
「恋、せっかくの初夜だから、いつもとは違うこと、したい。」
「でも…これは…」
「あー…恋のAVはまた今度使う。他のは使ってみよう?」
無邪気な、子供のような楽しそうな笑顔を浮かべられて、断るに断れない。
AVを今度使う、というのもかなり気になるが、それに突っ込んでいる場合でもない。
「れーん。」
艶やかな、低い声が、恋の耳を掠める。
「着替えてきて?」
そう言われれば、腰から砕けそうな、そんな気がしてしまった。
「…はい…」
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