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〜琉side〜
6月24日
「いたたた…」
「大丈夫か…?」
「な、なんとか…」
琉は痛む腰を庇う恋と沖縄県、宮古島にやってきた。
小さめの旅館の部屋を借りて、のんびりと観光をする予定だった。
「…とりあえず宿に行く?」
「はい…」
琉はすべての荷物を持ち、2人で旅館に向かう。
それから案内された部屋につくと荷物を整理した。
「恋、何か見たいものとか食べたいものとかある?」
荷物の整理後、恋の腰をマッサージしながらそう尋ねる。
「特には…俺は…その…琉さんと過ごせれば…」
恋は耳を赤く染める。
「もう…可愛いなぁ。」
琉は思わずニヤニヤと笑ってしまう。
「今日はゆっくり海でも見る?」
「…はい…」
その後しばらく、琉はマッサージを続け、恋の腰がだいぶ楽になったというので、2人で旅館の近くの海辺に出た。
「わぁ…琉さん、見て見て!」
キラキラと目を輝かせて、楽しそうに海辺を歩く恋を見て、頬が緩む。
「なに?」
「すごく綺麗ですよ、この貝殻。」
恋はそう言って、琉に貝殻を見せてきた。
確かにそれはものすごく綺麗だ。
「本当だ。綺麗だな。」
「ふふっ…」
「ん?どうした?」
「なんか…2人でこうして、のんびり浜辺を歩くっていいなぁって…すごく楽しいです。」
恋はそう言って微笑む。
その笑顔は、太陽のように温かく、ふわっと花が咲いたような、明るい笑顔だった。
「俺も恋と一緒に過ごせて嬉しいし楽しい。」
そう言って頭を撫でると、恋はほんの少しだが頬を赤らめる。
(やばい…可愛い…)
昨晩も散々シてしまったし、せっかくの新婚旅行を満喫するためにも、今夜は早く寝かせてやろう、などと考えていた琉だったが、可愛いとそうもできない。
興奮してしまう気持ちを必死に落ち着けて、結局夕方頃まで海辺をぶらぶらと歩いていた。
旅館から少し離れたところまで来たので、帰り道を歩く。
浜辺に降りて、ゆっくりと歩いていた。
「琉さん…」
すると、少し後ろを歩いていた恋に呼ばれる。
「ん?」
振り返ると、ちょうど恋の後ろに海と夕日が見えた。
ザァァ…と心地よい波の音が聞こえる。
「好き…」
恋の頬が赤いのは、夕日のせいなのか、それとも別の何かなのか、それはわからない。
だが、優しい微笑みをたたえて、そう言われると胸が温かくなる。
「…俺も。俺も恋が大好き。」
そう言って、恋をぎゅっと抱きしめる。
海辺には2人以外誰もいなくて、静かな時が流れる。
耳に届くのは波の音のみで、なんだか、世界に2人きりになったような錯覚に陥る。
「恋…」
夕日に照らされている恋の頬に手を当て、上を向かせる。
「愛してる…」
そしてどちらからともなく、唇を重ねる。
啄ばむようなキスから、だんだんと深くなり、舌を絡め合う。
「んっ、んんっぅ、んぅ…」
つい夢中になって、恋の口内を貪る。
「ぷは…はぁ…はぁ…はぅ…」
やっと唇を離すと、恋は呼吸を乱していたが、うっとりとした表情だった。
「琉さん…旅館、戻ろ…?」
うるっ、とした瞳を向けられ、そう言われる。
これは、今夜も我慢できそうにない。
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