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〜恋side〜
「さて…片付けないと…」
途中になっていたDVDの片付けを再開しようとした、そのときだった。
ガチャ、とドアが開く音がして、思わず固まってしまう。
このときさっさとDVDを片付ければよかったのだけれど、恋は動けなくなって、リビングの扉の方を振り返った。
「ただいま。」
「お邪魔します。」
琉が予定よりもだいぶ早く帰って来てしまったらしい。
撮影現場が同じだったらしい翔也もいる。
そしてタイミングの悪いことに、恋の手には先ほど見ていたAV。
「恋?何固まって………」
恋に近寄って来て、恋の手元を見た琉が驚きで固まる。
恋は恥ずかしくて、顔から火が出そうだった。
「ん?どうした……わぁお。」
翔也も近寄って来てパッケージを見て口元を抑える。
「あっ、ぅ…こ、これは…」
「ちゃんと説明しなさい。」
「は、はぃ…」
ソファに座り、琉たちと向かい合う。
「奏がもう少しでくるから…それまで待機。」
琉にそう言われて、沈黙が続く。
貴也はソワソワとしていて、明希はチラチラと視線をよこしてくる。
穴があったら入りたい気分だ。
「お待たせしました…って、何この雰囲気。」
やって来た奏は、リビングに入ってきて不思議そうな顔をする。
だが、すぐにAVを見つけて、あぁ…と納得してしまった。
「…それで?説明してごらん。」
琉は別に怒っているわけではなさそうだ。
恋はふぅ、と息を吐いてから、口を開いた。
「…さっきまで、千秋と、傑と、あと、千秋の友達もいて…みんなでAV見ようって、話になって…それで、見てました。」
「それが、これ?」
「はい…これしか家にはないし…俺が出てるのが見たいって、話になったので…」
「それで…全員で見てたの?」
「はい…」
翔也にも聞かれ、頷く。
琉、翔也、奏はそれぞれ顔を見合わせると、なぜか頷く。
恋たちは、ソファに取り残されていたぬいぐるみをぎゅっと抱き寄せた。
「…恋、ぬいぐるみも持ってきていいから、寝室に行くよ。翔也はいつもの部屋使っていい。奏は1番奥の部屋な。」
「「はーい。」」
「りゅ、琉さん…」
「大丈夫、怒ってない。」
ポンポン、と頭を撫でられて、ホッとする。
「少し2人で話がしたい。翔也も奏もだから、な?いいだろ?」
そう言われて、恋と明希と貴也は顔を見合わせる。
明希と貴也が頷いたので、恋も頷いた。
「よし、じゃあおいで。」
「明希ちゃんもねー。」
「貴也くんも行くよ。」
それぞれ2階に上がり、部屋に入る。
パタン、とドアが閉まって、寝室に琉と2人きりになると、途端に先ほどまでの体の熱がぶり返す。
「りゅ、うさん…」
ドキドキしながら、先に部屋に入った琉に後ろから抱きつく。
先ほどまで、恋が持っていたはずのぬいぐるみは、2つともドアの前に、ちょこん、と座らされているようになっている。
「うぉ、どうした?」
琉の背中にぐりぐりと頭を擦り付けて、スゥ、と息を吸う。
琉の香りでいっぱいになって、頭がとろけそうだった。
「れーん、あとでいっぱいぎゅーしてあげるから、一回離れて?」
そう言われて、恋は仕方なく体を離す。
すると手を引かれて、ベットに座らされた。
「全部、話してごらん?」
琉にニコリと笑われて、恋はポツポツと話し始めた。
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