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灰田 昴(はいだ すばる)3
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「おれ、なんか変なこと言った?」
気まずくなって尋ねた。やなこと言ったりしてたら嫌だしな。
灰田くんはハッとしたようにまた元の笑顔を俺に向けた。
「なんでもないよー。ただー、めぐが可愛くてー」
へへ、と笑う灰田くん。いやいやいや灰田くんのキューティスマイルの方が5億倍可愛いってぜったい。
.......。
ん........??
めぐ?
「ぇ.....なんて?」
「だーかーらー、めぐがかわいいから〜」
何回も言わせないでよー、と口を膨らませる灰田くん。
俺は今までそんな風に呼ばれた覚えがない。
「だっ....っ誰がめぐだぁあああっ!!」
「えー?惠でしょー?だからめぐー」
「っふざけんなー!そんな女みたいな名前嫌だぁっ」
「それ言ったら、めぐむもビミョーでしょー?」
もともと女みたいじゃーん、事もなげに告げた。
なななな、なんだこの男!!!
さっきまですごいいいひとだと思ってたのに、ひとの名前で遊ぶしっ!!
「もー、怒んないでよー。小さい男は嫌われるよー?」
「小さくないっ!!バカにしてるだろ!!」
「してなーい。...んじゃ、俺のことは昴(すばる)って呼んで?」
激しく首を振る。
なんだなんだ。嫌に決まってる、会ったばっかだぞ。
恥ずかしくてとても呼べない。
そもそも大学生にまでなって友達を下の名前で呼ぶことがそんなにない、友人は多くいれど、苗字で済ませることが多いだろう。藤崎とか。
第一、下の名前すら知らないことだって少なくない。
あれ........?
おかしい。
...知ってる
めぐむって....なんで俺の名前知ってんの?
この広い学内だし、人数も多い、講義だってそこまで被ったこともない。俺は名前を覚えられるような派手なことはしない。おれが灰田くんのことを知っているのは当たり前として....逆は無いに等しいーー。
「ぉ....おい、灰田くん」
「んー」
「なんで俺のこと知ってんの...」
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