アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
嫉妬3(なんかもう修羅場)
-
なんで。
なんで。
俺だって、この前こいつに付き合って欲しいと言われた時に、混乱してた。でもしっかり考えるつもりでもいた。
3日間彼を遠ざけ続けたのも、気まずいなどという名目で飾ったが、自分の心にけじめをつける意味でもあった。
俺はまだわからないんだ。今の梓月にどう接すればいいか。
「...着信、無視してたのは悪いと思ってる。でも俺だって...ちゃんとっ...考えて...」
「....そいつと遊んでたんじゃないの?」
すごく冷たい目をしてこちらを睨みつけている。その長く、綺麗な指が空を切る。
梓月の指差す先には灰田がいた。
「なっ..違う!!」
彼は俺を助けてくれていただけで、梓月に誤解されるようなことは何もないかしかし梓月にそれをわからせるには、相当な時間と根気がいりそうだった。
「違わない。...そもそもなんで灰田 昴なんかと惠が知り合いなの?」
灰田昴、梓月は今そう口にした。彼は灰田のことを知っている。学内の有名人だ、別におかしなことではない。
「灰田とは...さっき会ったばっかだ。」
「......じゃあなんで"めぐ"なんて呼ばせてるの」
「それ...はっ」
どうして俺はこんなに必死になって弁解しているのだろうか。もちろん灰田とは何もない。梓月が考えるようなことは何も。
しかし口が一生懸命に否定した。
「あのさー」
途端に低い声が俺たちの間に響いた。
それは先ほどまで黙って俺たちの会話を聞いていた灰田の声だった。
「さっきからさー、お前なんなわけー?」
「...何が」
明らかに梓月に向けられた声に反応を示す。
「黙って聞いてればー、めぐと俺がーとかー、めぐが悪いーとかー。うっざいねお前。」
梓月は何も言わない。ただじっとりと灰田を睨みつけた。
「そんなかっこいーのにー余裕なすぎでさぁー。
そんなんだから惠が逃げるんだろ? 」
先ほどまで、めぐ呼びだったはずなのにいつの間にか惠になっていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
25 / 37