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マイペース
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ピッ
おれからガラケーを奪った彼女が電話にでる。
「こんばんわぁ。優さん、ですかぁ?」
全力でおれは思った。
おまえ誰やねん!
さっきまでとキャラ違いすぎるだろ!
なんだ、その語尾に♡がついてそうな声は!?
あと、驚きすぎて肝心なこと忘れてたけど、何電話にでてるんだ!?
電話の向こうで、優が何か言ったらしく、笑って彼女が返す。
「ふふ♪
そんなことぉ、どーだっていいじゃないですかぁ。
それより…彼の事、きになりませんかぁ?
―…まあ、そつ怒らずに。いまぁ、"ちいさなこうえん"って場所にいるんですぅ。
隣で、ほんっと可愛いカオ、してますよぉ?」
…まじで何言ってくれてんだ。
「あなたが来ないんだったら、彼、もらっちゃいますね♪
でわでわぁ♡」
ピッ
「…」
「…フゥー、疲れた」
「いや、まじで何言ってくれてんだ‼」
なぞなしゃべり方からもとに戻った彼女はげっそりとした声をだした。
だが、そんなこときにしてられない。
疲れてる人を労るのは大事だが、それどころじゃねぇ。
「それより!名前なんですか?」
それより!?
「おれのツッコミはムシかよ!?
しかもそれよりってなんだ、それよりって。
あと、さっきの変なしゃべり方なんだよ。それに可愛い顔って…///」
言ってて恥ずかしくなってきた。
顔が赤くなってきたのがわかる。
そんなおれをみて、彼女は楽しそうに話し出した。
…笑いながら。
「い、いや、すみまっせん。ちょ、げほ、
ちょっと、お、おかしくって…ぶふっ///」
人をみて失礼なこだな。
「ふぅ。じゃ、1つずつ話していきます。
まず変なしゃべり方って言ってた声ですが、
あーゆーこの方が危機感をもってくれると思いまして。彼が」
優のことか?
なぜ優が危機感をもつんだ、それで。
「2つめ、可愛い「ちょっとマテ」
「??」
話してて思ったが、彼女が突然敬語になってる。
最初からおもいきりタメだったから
なんていうか…違和感、だった。
「なんで突然敬語になったんだ。
おもいっきりタメだっただろ」
「あー。そこですか。私より年上だったことが発覚したので、つい」
「どーせおれはチビですよ。
あと別におれは気にしない。
別に敬語いらないから」
おれがそー言うとパァって彼女の顔が変わった。
「OKー!じゃあタメでいかせてもらうね!
2つめだけど、ちょっとオロオロした困り顔ごちそーさまでした。
普通に可愛かった。そして名前だけど、そーいえば知らんなと思って。
あ、お母さんきた」
そう言うと彼女はリュックを背負って公園の入り口を指した。
たしかにそこには、さっきまで無かった車が止まっていた。
…とゆーか、コイツ、おもいっきりマイペースだな。
「どうしよ。そういえば優さん?は、あとどのくらいでくるのかな?」
とか、彼女が言った矢先、
「ゆずっ!!」
もうひとつの入り口から、
…え、優がなんかすげぇ怖い顔してこっち来る。
あ、やべっ、っておれの隣で声がしたと思うと、
彼女がすごいスピードで車の方へ走ってた。
「てっめぇ!待てっ!!」
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