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それは突然に5
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「雪也?もう一回キスするよ?」
顔がまた近づいて来たから、手で慌てて顔を隠すと、手の甲にチュッとキスしてきやがった。
「なっ!!ダ、ダメだって!」
「恥ずかしがってる雪也、すっごくそそるね。」
「っ!そ、そそるとか、俺男だぞ!つーか下ろせよ!」
バタバタしているのに、ビクともしねぇし、余裕の王子スマイルが、だんだんムカついて来た。
「下ろしたら、僕の話聞いてくれる?」
「わ、わかったから、とにかく下ろして…。」
ムカついて来たハズなのに、なんでこんなにドキドキしてるんだ、俺?
こ、こいつの顔がキレイすぎるからだ!
「雪也、順を追って話すから、聞いてね?」
「お、おぅ。俺にわかるように説明しろ。」
ニックスの説明によると…
ニックスは水の国の妖精で、王位継承者だそうだ。
それって、つまり、本当に王子ってことじゃねーかよ!
で、その水の国?では、王位継承者の妻は、生まれた時から決まっているらしい。
政略結婚というか、許嫁というか、王子って選ぶ権利ないとか、かわいそうだな。
って、いやいや!俺のほうがかわいそうだろ!
で、その妻となる者は人間として生まれ、二十歳まで普通に過ごし、二十歳になる100日前から、二十歳になるその日に結婚するまで、同棲のようなことをする決まりらしい。
け、結婚て!!俺まだ19だし、全然まだ結婚してぇとか思ってねぇし、そもそも男だし!!
なんで俺なんだよ!!
こいつのこと、なんも知らねぇし!!
今までの人生なんだったんだよ!!
親とか、友達とか、どうなんの!?
質問攻めにしたいのをこらえて、とりあえず黙ってニックスの話を聞いた。
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