アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
デート7
-
観覧車は、なぜかあまり並んでいなかった。
少し並んでいる間、視線を感じた気がしたけど、なぜか全然気にならなかった。
それはやっぱり、ニックスの手がものすごく安心するからなのか?
まだおばけ屋敷の怖さが残っているから、ただ不安をごまかすためなのか?
今の俺には判断ができねぇ…。
「雪也、何考えてるの?」
「んー?おまえのこと。」
「っ!!え??僕のこと??」
「悪いかよ。」
「え、いや、悪いわけないよ。うれしいよ。」
ニックスがなぜかあたふたしている間に、順番が来た。
手を離して向かい側に座ろうとするニックスを、隣に引っ張った。
「隣がいい。」
「あ、う、うん、そうだね。」
手をつないだまま、隣り合って観覧車に乗った。
ニックスはしばらく、ゆっくり登っていく景色を眺めてキョロキョロしていた。
高さが真ん中くらいになった時、ニックスがもう片方の手も握って、ジッと俺を見てきた。
「どうした?」
「いきなり結婚とか言って驚かせてごめんね。だから僕、考えたんだ。」
「うん、何を?」
「雪也、僕と付き合ってください。」
「あぁ、うん。」
「…え?え?いいの?」
「うん。なんか、恥ずかしいけど、おばけ屋敷で怖くて、でもニックスが手つないでくれたら、すげー安心して、隣にいてもいいかもって思えたんだ。」
なんかわかんねぇけど、いつの間にか、こんなことを口走っていた。
「そんなこと言ってもらえるなんて、うれしい!雪也、ありがとう!!大好きだよ!!」
ニックスはそう言うと、ギュッと抱きしめて来た。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
28 / 77