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「え、ここに入っていたのは天吏ちゃんよね…?
…どちら様??」
どうやら混乱しているようだ。
「え?え?」
なんだか可哀想なくらい混乱しているようなので、春ちゃん先生には教えてあげることにした。
『あの、僕が天吏です…。』
「…でも、髪の色とか、色々ちがうじゃない??」
『それは学校では変装しているんです…。』
すると春ちゃん先生は何か考えるような仕草をしたあと、
僕の方へ向き直った。
「そう…まぁ、その可愛さなら変装するのは賢明ね。
大丈夫、黙っててあげるわ。」
そう言って春ちゃん先生は僕の頭を撫でた。
『あ、ありがとうございます!!』
春ちゃん先生にお礼を言うと残りの服を脱ぎ、ウィッグを被り少し大きなジャージを手早く着た。
少し春ちゃん先生と話をしていると会長が入ってきた。
「早咲君、大丈夫だった?」
「あら〜、ちょっと、それどういう意味〜?」
心外だとでも言わんばかりの顔をする春ちゃん先生。
「あなた、可愛い人に目がないじゃないですか…。」
え、それって…僕の事、可愛いって思ってくれてる?
かぁぁっと顔が赤く染まるのが分かる。
「あら、天吏ちゃんに手なんて出さないわよ。私の
癒しの天使ですもの〜!!」
「そうですか。…早咲君どうしたの?顔赤いけど…。
熱が出たのかな??」
そう言って会長は僕の額に手を当てた。
更に顔が赤くなる。
『あ、あの!!大丈夫ですっ!!』
「そう?」
春ちゃん先生はニマニマとした顔でこちらを見ている。
「へぇ…そういう事ね!」
『〜!!僕、もう帰ります!!』
「俺が送っていこう。」
そう言って会長が僕の手をとった。
恥ずかしかったけれど、繋がれた手を離したくなくて
そのまま寮までの道を歩いた。
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